2026/07/01
人材育成職員面談で聞くことは?質問事項の例や成功のポイント、シートの活用方法も解説

職員面談は、職員の成長を支え、組織全体のパフォーマンスを高めるための重要な機会です。特に数年単位で人事異動があり、多様な雇用形態の職員が働く自治体・団体では、民間企業とは異なる視点での面談設計が求められます。
本記事では、職員面談の目的や基本的な流れを整理したうえで、面談で聞くべき質問事項を具体例とともに紹介します。職員面談シートの活用方法や成功させるポイントも解説しますので、自組織の面談を見直す視点として役立ててください。
人事面談の業務負荷にお悩みの方へ
膨大な議事録作成や課題の分析、フォローアップなど、人事面談における様々な業務負荷が伴うもの。
HR pentestなら、音声を録音するだけで高精度に議事録を作成。収集したデータのAI分析やフォローアップの一元管理も可能です。1on1や評価面談、キャリア面談といった、あらゆる人事面談の最適化を実現します。
-
高精度な面談記録を自動作成
-
自然言語AIを用いたデータ分析
-
対話のエッセンスを凝縮した面談研修
- … And More

職員面談とは?
職員面談とは、職員が一対一で定期的に対話し、業務の進捗確認や目標のすり合わせ、キャリア形成の支援などを行う取り組みのことです。自治体や団体では、人材育成だけでなく職員の定着やメンタルヘルスの支援にも関わる重要な機会となります。
まずは目的や種類、位置づけについて詳しく見ていきましょう。
- 職員面談を行う目的
- 職員面談の種類
- 自治体・団体における職員面談の位置づけ
職員面談を行う目的
職員面談の最大の目的は、日々の業務では拾いきれない職員の悩みや希望を引き出し、組織全体のパフォーマンスと働きやすさを高めることです。自治体や団体では、人材育成や定着率の向上に加え、メンタルヘルス不調の早期発見、ハラスメントの未然防止といった役割も担います。
単なる評価の場ではなく、職員と組織をつなぐ継続的なコミュニケーションの機会と位置づけることが重要です。
職員面談の種類
職員面談は目的によっていくつかの種類に分かれ、それぞれ聞くべき内容や進め方が異なります。
| 種類 | 主な目的 | 実施タイミング |
|---|---|---|
| 目標管理面談 | 目標の設定・進捗確認 | 年度初め/中間/年度末 |
| 評価面談 | 人事評価の結果の共有とフィードバック | 評価確定後 |
| キャリア面談 | 異動希望・適性・将来像の確認 | 年1回程度 |
| フォローアップ面談 | 新規採用者・異動者の定着支援 | 採用/異動後の数か月 |
| メンタルヘルス面談 | 心身の不調の早期把握 | 必要に応じて |
どの面談を、どの頻度で実施するかを整理しておくことが、形骸化を防ぐ第一歩です。
自治体・団体における職員面談の位置づけ
自治体・団体の職員面談は、民間企業とは異なる制度的な背景を踏まえる必要があります。地方公務員法に基づく人事評価制度(能力・実績主義)と連動しており、職員面談は評価の納得性を担保する公式なプロセスとして機能します。
また、数年単位の定期的な人事異動を前提とするため、面談で得た情報を後任へ引き継ぐ記録の仕組みが欠かせません。さらに近年は、会計年度任用職員をはじめ雇用形態が多様化しており、常勤職員と同じ枠組みだけでは対応しきれない場面も増えています。
職員面談が重要な理由
職員面談は、単なる定例業務ではなく、組織と職員の双方にとって大きな意味を持つ取り組みです。特に自治体・団体では、民間企業とは異なる事情から、その重要性が一層高まります。
職員面談が重要とされる主な理由を、3つの観点から見ていきましょう。
- 人事異動による知見やモチベーションの断絶防止
- 多様な職員への等しい支援
- 人事評価制度の形骸化防止
人事異動による知見やモチベーションの断絶防止
自治体・団体では数年単位での人事異動が一般的で、職員の業務知見や人間関係、仕事への意欲が異動のたびにリセットされやすいという課題があります。せっかく前任の上司が把握していた職員の強みやキャリア志向も、引き継ぎが不十分なまま途切れてしまうことも少なくありません。
定期的な職員面談を通じて、職員の状況や目標を記録として残し、後任へ着実に引き継ぐ仕組みを整えることで、こうした断絶を最小限に抑えられます。異動を前提とする組織だからこそ、面談による継続的な情報の蓄積が、職員のモチベーション維持と組織力の安定に直結します。
多様な職員への等しい支援
近年の自治体・団体では、常勤職員に加え、会計年度任用職員や再任用職員、任期付職員など、雇用形態が大きく多様化しています。
それぞれ勤務時間や役割、抱える不安が異なるため、一律の対応では十分な支援が行き届かないことが課題です。特に非常勤の職員は、業務上の悩みや処遇への疑問を相談する機会が乏しく、孤立しやすい傾向も指摘されています。
職員面談は、こうした多様な立場の職員一人ひとりと向き合い、状況に応じた支援を届けるための貴重な接点です。
人事評価制度の形骸化防止
地方公務員法では人事評価制度の実施が定められていますが、評価結果を一方的に伝えるだけでは、職員の納得感が得られず制度が形骸化しかねません。評価の根拠が共有されないまま処遇に反映されれば、かえって職員の不信やモチベーション低下を招くおそれもあります。
職員面談は、評価の基準や根拠を対話のなかで丁寧に伝え、職員自身の振り返りや次の目標設定につなげる場として機能します。能力・実績主義を実効性のあるものにするには、評価と面談を一体で運用することが欠かせません。
職員面談の基本的な流れ
職員面談は、当日の対話だけでなく、事前準備から面談後のフォローまでを一連の流れとして捉えることが大切です。
| ステップ | 主な内容 |
|---|---|
| ① 事前準備 | 面談シートの共有、前回記録や目標の確認 |
| ② 導入(アイスブレイク) | 雰囲気づくり、面談の目的の共有 |
| ③ 本題 | 業務の進捗・目標・課題のヒアリング |
| ④ フィードバック | 評価の根拠の共有、今後の方針のすり合わせ |
| ⑤ 記録・引き継ぎ | 面談内容の記録、次回・後任への共有準備 |
場当たり的に進めるのではなく、上記のステップを押さえることで、面談の質を安定させ、異動が多い組織でも継続的な人材マネジメントにつなげられます。
職員面談で聞くことは?質問事項の例
職員面談の効果は、何を聞くかによって大きく変わるものです。目的に応じた質問を準備しておくことで、職員の本音や課題を引き出しやすくなります。
職員面談で確認したい内容をカテゴリに分け、それぞれ具体的な質問例とあわせて紹介します。
- 業務の課題に関する質問
- 目標に関する質問
- 働き方に関する質問
- 雇用形態に応じた質問
- キャリア形成に関する質問
業務の課題に関する質問
まずは現在担当している業務の状況を丁寧に把握することが、職員面談の出発点です。進捗の確認だけでなく、職員が抱える負担や障害を引き出すことで、業務改善や適切な人員配置のヒントが得られます。
特に自治体・団体では、制度改正や住民対応など外部要因で業務量が変動しやすいため、数字だけでは見えない実態を本人の言葉で確認することが大切です。職員が「相談してよかった」と感じられるよう、課題を一緒に整理する姿勢で臨みましょう。
目標に関する質問
職員面談は、年度目標の設定やその振り返りを行う重要な機会です。目標を一方的に与えるのではなく、本人の納得感を引き出しながらすり合わせることで、主体的な取り組みにつながります。
自治体・団体では人事評価制度と連動するため、目標の達成度を客観的に確認しつつ、達成・未達の要因を本人と共有することが欠かせません。結果だけを問うのではなく、過程での工夫や学びにも目を向けることで、次の目標へ前向きに踏み出せる振り返りになります。
働き方に関する質問
職員が安心して働き続けられるよう、心身のコンディションや働き方への希望を確認することも面談の大切な役割です。特に公務の現場では、住民対応のストレスや繁忙期の業務集中などからメンタル不調が生じやすく、早期の把握が重要になります。
本人が話しやすいよう、プライバシーに配慮しながら、責めるニュアンスを避けて尋ねることがポイントです。
雇用形態に応じた質問
自治体・団体では、常勤職員のほか会計年度任用職員や再任用職員など多様な雇用形態の職員が働いており、確認すべき内容もそれぞれ異なります。特に非常勤の職員は、契約更新への不安や処遇への疑問を抱えやすく、相談機会も限られがちです。
雇用形態ごとの立場や悩みに配慮した質問を用意することで、一人ひとりに行き届いた支援が可能になります。立場の違いを踏まえつつ、組織の一員として尊重する姿勢を伝えることが信頼につながります。
キャリア形成に関する質問
数年単位で人事異動が行われる自治体・団体では、職員の適性や希望を継続的に把握し、キャリア形成を支援することが重要です。異動のたびに本人の志向が見えなくなるのを防ぐため、面談で希望部署や伸ばしたい分野を確認し、記録として残しておくことが欠かせません。
短期的な異動希望だけでなく、中長期的にどんな職員として成長したいかを引き出すことで、本人の納得感の高い人事と、組織としての計画的な人材育成の両立につながります。
職員面談を成功させるポイント
職員面談は、ただ実施すればよいというものではなく、進め方次第で得られる効果が大きく変わります。職員の本音を引き出し、その後の成長や組織運営に活かすために、押さえておきたいポイントを紹介します。
- 安心して話せる雰囲気をつくる
- 客観的なフィードバックを行う
- 面談記録を引き継げる形で残す
- やって終わりにせず継続的に実施する
安心して話せる雰囲気をつくる
職員面談で本音を引き出すには、職員が安心して話せる雰囲気づくりが欠かせません。評価や叱責の場という印象を与えてしまうと、当たり障りのない受け答えに終始し、本当の課題が見えなくなります。
冒頭で面談の目的を伝え、相づちや傾聴の姿勢で「話を受け止めてもらえる」と感じてもらうことが大切です。特に公務の現場では、上下関係や評価への意識が働きやすいため、否定や説教を避け、職員の言葉を最後まで聞く姿勢を意識しましょう。
客観的なフィードバックを行う
フィードバックは、主観や印象ではなく、客観的な事実に基づいて伝えることが重要です。自治体・団体の人事評価は能力・実績主義を基本とするため、評価の根拠が曖昧なままでは職員の納得を得られず、制度への不信にもつながりかねません。
具体的な行動や成果を挙げながら、良かった点と改善点をバランスよく伝えることで、職員は自分の課題を前向きに受け止められます。一方的な評価の通知に終わらせず、本人の認識とすり合わせる対話を通じて、評価の納得性と次の成長への意欲を引き出しましょう。
面談記録を引き継げる形で残す
数年単位で人事異動がある自治体・団体では、面談で得た情報を後任へ引き継げる形で記録に残すことが、継続的な人材マネジメントの鍵です。記録がなければ、異動のたびに職員の目標やキャリア志向、配慮すべき事情が失われ、また一から関係を築き直すことになります。
面談シートなどに要点を整理し、組織として共有・蓄積できる仕組みを整えておきましょう。ただし、心身の状態など機微な情報の取り扱いには十分配慮し、共有範囲や保管方法のルールを明確にしておくことも欠かせません。
やって終わりにせず継続的に実施する
職員面談は一度実施して終わりではなく、継続的に行うことではじめて効果を発揮します。職員面談で設定した目標や約束した支援が、その後どう実行されたかをフォローしなければ、職員は「話しても変わらない」と感じ、面談そのものが形骸化してしまいます。
定期的に実施日を設けるとともに、前回の面談内容を振り返り、進捗や状況の変化を確認する流れを習慣づけましょう。
職員面談シートの活用方法
面談の質を安定させ、記録を組織の財産として活かすうえで欠かせないのが職員面談シートです。シートを活用するメリットから具体的な項目、面談後の活かし方までを見ていきましょう。
- 職員面談シートを活用するメリット
- 面談シートに盛り込みたい項目
- 面談後のフォローアップ・記録の活用
職員面談シートを活用するメリット
職員面談シートを活用する最大のメリットは、面談の質を担当者によらず一定に保てる点にあります。聞くべき項目があらかじめ整理されているため、確認漏れを防ぎ、限られた時間で効率よく対話を進められます。
また、記録が共通の形式で残るため、組織として情報を蓄積・共有しやすくなります。担当者の異動が多い組織ほど、シートによる標準化が面談の継続性を支える基盤となります。
職員面談シートに盛り込みたい項目
職員面談シートには、目的に応じて必要な項目を過不足なく盛り込むことが大切です。基本として、以下のような項目を備えておくとよいでしょう。
フォローアップ・記録の活用
職員面談シートは、記入して終わりではなく、面談後にこそ真価を発揮するものです。合意した目標や支援策の進捗を、次回面談で記録をもとに振り返ることで、対話が一過性で終わらず継続的な支援につながります。
また、蓄積した記録は、人事異動の際に後任へ引き継ぐ貴重な情報資産です。職員の目標やキャリア志向、配慮すべき事情を引き継ぐことで、異動による断絶を防げます。
面談記録の自動作成×AI分析で人材投資を最適化『HR pentest』
HR pentestは、従業員アンケート×人事面談×AIで人材投資の最適化をサポートするツールです。
人的資本施策を成功させるには、人事面談や退職面談などで得た定性データの活用が必要不可欠です。HR pentestは独自のテクノロジーとノウハウで、従業員の声を活用した課題の因果関係解明を実現します。
以下のようなお悩みを抱えている方は、ぜひ一度資料をダウンロードしてみてください。
- 議事録作成に膨大な時間がかかる…
- 年間100件以上の面談がある…
- 面談をその後の改善に活かせていない…

| 業務効率化・高度化 | ・面談記録の自動生成 ・フォローアップ管理 ・面談品質レポート ・従業員アンケート(二次元コード、メール) |
|---|---|
| データ活用 | ・従業員アンケートレポート ・インタビュー帳票/レポート ・コンディションレポート(β) |
| セキュリティ | ・2要素認証 ・柔軟な権限設定 ・各種エンタープライズ向けセキュリティ対策 |
まとめ
本記事では、職員面談の目的や基本的な流れ、聞くべき質問事項シートの活用方法、成功させるポイントについて解説しました。
職員面談は、職員一人ひとりと向き合い、その成長と組織の発展をつなぐ大切な機会です。目的に応じた質問の準備と、面談記録を引き継ぐ仕組みづくりが効果を左右します。
今回紹介した質問例や面談シートを活用し、評価制度とも連動した実りある面談を重ねることで、職員の納得感と組織全体の人材力を着実に高めていきましょう。職員面談を一過性で終わらせない継続的な取り組みが、信頼される組織づくりの土台となります。
































