HR pentest

離職防止の成功事例8選!離職率を改善した取り組みを業界別でご紹介

近年、業界・業種問わず多くの組織で離職率の改善が急務となっています。しかし、従業員が離職する原因は様々で、どのような取り組みや対策が効果的なのかお悩みの方も多いでしょう。

本記事では、離職防止の成功事例を業界別でまとめています。一般的に離職率が高いと言われている業界で離職率を大幅に改善した事例、離職防止だけでなく様々なメリットを得られた事例もありますので、ぜひ参考にしてください。

自社と同じ業界の離職防止成功事例、他業種でも共通する課題を抱えていた組織の事例も参考にして、人材確保と共に組織課題の改善を図りましょう。

IT業界の離職防止成功事例:サイボウズ株式会社

クラウドベースのグループウェアや業務改善サービスを提供している、サイボウズ株式会社の離職防止成功事例です。働き方を変えたのではなく、選択肢を増やすことによって離職率を改善した取り組みの内容を見ていきましょう。

参考:離職率28%から4%へ サイボウズはいかにして“共創する組織”をつくり上げたのか

対策前の組織課題

インターネットの発展と共に急成長を続けていたサイボウズ株式会社ですが、積極的にM&Aを行い企業規模を拡大していく時期に離職率は28%に達していました。人材採用・定着に課題を抱える中で、企業規模の急拡大路線から事業を整理して大きく方向転換することに。

離職防止の取り組み内容

サイボウズ株式会社では働き方を改革するのではなく、従業員の選択肢を増やす制度の導入で離職防止に取り組みました。具体的な内容は以下の通りです。

  • 短時間や週3勤務、リモートワークなど働き方を選択できる制度
  • 子供連れでの出勤を認める制度
  • 最大6年の育児休暇制度
  • 自主参加方の勉強会ポータルの立ち上げ
  • 社内部活動の促進
  • 仕事について語れる”仕事Bar”の新設

離職防止の成果

従業員の選択肢を増やすことで、一人ひとりが理想の働き方を実現できるように取り組んだ結果、元々28%だった離職率を4%まで改善することに成功しました。実施した取り組みが業績に悪影響を与えることもなく、業務改善が進み売上高も年々上昇を続けているようです。

飲食業界の離職防止成功事例:株式会社鳥貴族

日本全国に焼き鳥居酒屋を展開している、株式会社鳥貴族の離職防止成功事例です。「離職率が高いのは当たり前」と言われる飲食業界において、常に低い離職率を維持し続ける仕組みについてご紹介します。

参考:TORIKIZOKU 中途採用サイト

対策前の組織課題

厚生労働省が令和5年に発表した『新規学卒就職者の産業別就職後3年以内離職率』によると、飲食・サービス業界の離職率は大卒51.4%、高卒にいたっては62.6%と非常に高いものです。その中でも採用や教育のコストを抑えて事業拡大を続けるため、人材の確保に力を入れていました。

また、対策前は社員の教育やマネジメントは配属先の店舗に任せきりで、入社直後の社員が不安を抱えてしまうことも課題となっていました。

離職防止の取り組み内容

人材の入れ替わりが激しい飲食業界において、トップクラスに離職率が低い株式会社鳥貴族では以下のような取り組みを行っています。

  • 無断での残業、休日出勤禁止
  • 休暇制度の整備
  • 店長の最高年収を750万円に引き上げ
  • 子育て支援の充実化
  • 転職者にも新卒同様の研修を実施
  • 面接担当者が定期激に店舗を訪問

離職防止の成果

株式会社鳥貴族では「将来設計できる外食産業」をスローガンに様々な取り組みを続けることで、2021年には入社後半年間の離職率8.1%と業界屈指の低さを実現しました。また、離職防止に加えて採用フローに選考会議を導入するなど、採用にも力を入れて人材確保を推進しています。

医療業界の離職防止成功事例:五稜会病院

札幌市で地域の精神保健福祉医療を担っている、五稜会病院の離職防止成功事例です。 職員の7割以上が女性、管理職においても5割以上が女性である五稜会病院の、看護部における離職防止の背景を見ていきましょう。

参考:五稜会病院における離職防止対策の取り組み

対策前の組織課題

諸外国に比べて病床数が多い日本では看護師不足が深刻化しており、五稜会病院も例外ではありませんでした。

日本看護協会が令和5年に発表した調査結果によると、看護師の離職率は10.3%です。さらに、五稜会病院のように病床数が200床未満である医療機関の離職率は14.1 %と、さらに高い結果となっています。

離職防止の取り組み内容

五稜会病院では、結婚や出産といったライフイベントに対応した働き方ができる体制作り、医療現場特有のストレスのケアを中心とした次のような取り組みを行いました。

  • ワークライフバランスを考慮した働き方の保証
  • スキルアップとキャリア形成をサポートする教育体制
  • スタッフのメンタルサポート体制

離職防止の成果

時短勤務や夜勤免除などをはじめとしたワークライフバランスへの考慮、看護師のの成長ステージに合わせた研修の実施、メンタルサポート体制の構築により、五稜会病院では令和3年に離職率7.22%を実現しました。

さらに、病院全体の取り組みとして院内保育園の設置、オンライン忘年会によるコミュニケーションの促進などで、従業員の定着化を図っています。

ホテル業界の離職防止成功事例:株式会社A・I・C広島マネジメント

シェラトングランドホテル広島を運営する、株式会社A・I・C広島マネジメントの離職防止成功事例です。ホテル・宿泊業界は業界別の離職率でも特に高い傾向がありますが、どのようにして離職防止を成功させたのでしょうか?

参考:24時間営業、離職率高いホテル業界の常識を覆す施策を次々に

対策前の組織課題

ホテル業界はキャリアアップを求めた同業他社への転職が多いことが、離職の大きな要因の一つと言われています。しかし、株式会社A・I・C広島マネジメントでは業界未経験者(他業種からの転職者・新卒者)の離職者が多いことが課題でした。

また、女性従業員の比率が57.6%と半数を超えているため、女性従業員の定着化も重要な課題の一つとなります。

離職防止の取り組み内容

業界未経験者の離職防止と女性従業員の定着化に向け、株式会社A・I・C広島マネジメントでは以下の取り組みを行いました。

  • 3年間かけて契約社員を正規雇用従業員へと任用替え
  • 産休育休後、希望に合わせて配置転換
  • 定期的なキャリア面談の実施

離職防止の成果

任用替えやジョブローテーション、一人ひとりに合わせたキャリア構築を促すなどの取り組みを継続することで、4年間で退職者を約52%減らすことに成功しました。今後さらに働き方の改革や社内イベントの充実化を進めて、5~10年以内に地元出身の従業員の定着率と管理職比率の向上を図っています。

不動産業界の離職防止成功事例:株式会社レオパレス21

賃貸事業、開発事業を中心とした不動産業を手掛ける、株式会社レオパレス21の離職防止成功事例です。リーマンショック後に業界平均よりも高い離職率を記録してしまったものの、そこからV字回復を実現させた背景を見ていきましょう。

参考:3年間で離職率が劇的に改善! レオパレス21はなぜ変われたか?

対策前の組織課題

研修に経費を割かずOJTが基本であったため、各店舗の管理職のスキルにばらつきがあり、従業員から教育に関する欲求の声が集まっていました。また、不動産業界は「歩合は高いけど、仕事がハード」という考え方が常識化していたため、ワークライフバランスにも課題がありました。

離職防止の取り組み内容

  • 部門や役職に応じた研修の導入
  • ”限られた時間で成果を出す”ことへの評価制度
  • 22時に会社のシステムをダウンさせて残業の防止
  • 人事部とは別に”ワークライフバランス推進室”を設置

離職防止の成果

リーマンショック後には離職率15%以上だったものの、研修の充実化や評価制度の見直しなどの取り組みを続ける中で、わずか数年で離職率を9%弱まで改善することに成功。さらに、その後も3年連続で離職率を改善し続けました。

製造業界の離職防止成功事例:株式会社河合電器製作所

熱技術に関するコンサルティングや電気ヒーターの開発を手掛ける、株式会社河合電器製作所の離職防止成功事例です。他業界よりも比較的離職率は低い製造業ですが、離職防止のためにどのような取り組みを行ったのでしょうか?

参考:愛知県:若者職場定着取組事例紹介

対策前の組織課題

取り組み以前は価格競争や短納期対応に追われ、従業員が疲弊するという構図が状態化していました。そこで、量産型からオーダーメイド型にビジネスモデルの転換を試みるものの、従業員一人ひとりがアイデアを発揮しながら前向きに業務に取り組める環境作りが課題でした。

離職防止の取り組み内容

豊かな働き方を実現するため、「たくさん作らない」「海外で作らない」「人を増やさない」という3つのポリシーのもと、以下の取り組みを行いました。

  • メンティがメンターを指名し、定期面談を実施
  • 週単位での面談実施と社長によるフィードバック
  • 入社5年間ひとり暮らし制度
  • 成果よりもチャレンジしたことに対する評価制度
  • 社内の改善点をテーマに、プロジェクトチームを組み主体的に活動
  • 社員旅行や酪農研修など社内イベントの充実化

離職防止の成果

株式会社河合電器製作所はもともと10年をかけて改革をする覚悟でしたが、離職防止の取り組みを始めて3年で入社3年以内の離職率0%を実現しました。

さらに、厚生労働省が主催する『第1回 働きやすく生産性の高い企業・職場表彰~魅力ある成長企業賞~』において、中小企業で唯一となる最優秀賞(厚生労働大臣賞)を受賞。従業員の主体性や関係性の質も向上し、新規プロジェクトが次々とスターとしています。

介護・福祉業界の離職防止成功事例:社会福祉法人げんき

障がい児・障がい者の支援事業を手掛ける、社会福祉法人げんきの離職防止成功事例です。多様化する社会に合わせた離職防止の取り組みの背景を見ていきましょう。

参考:外現場の声を聞いたルール作り~育児・介護などあらゆる事情を抱えた職員が働ける職場を目指して~

対策前の組織課題

職員の80%が女性であったため、結婚や出産といったライフステージに合わせた離職が大きな課題でした。再就職の受け入れ体制も整備できていなく、知識や経験を積んできた職員が次々と離職してしまうという深刻な状況です。

離職防止の取り組み内容

社会福祉法人げんきは、育児や介護を含めたライフワークバランスの充実化を図りながらも、職員がやりがいを持って働き続けられる環境作りを目指しました。具体的な取り組みは以下のとおりです。

  • 短時間正職員制度の導入
  • 在宅勤務制度の整備・IT導入
  • 月単位の変形労働時間制を導入
  • 障がいのある職員や高齢者などの受け入れ推進
  • 残業の届け出制を徹底

離職防止の成果

ライフワークバランスの充実化を中止とした取り組みを続けることで、コロナ禍の退職者数は0名、2021年の退職者は1名と離職防止に成功しました。さらに、労働時間の短縮化を図りつつもIT化・クラウド化で業務効率化を図ることで、事業への悪影響もほとんどなかったそうです。

美容師業界の離職防止成功事例:株式会社レボル

美容室の経営や美容室専用薬液の販売を手掛けている、株式会社レボルの離職防止成功事例です。慢性的な人手不足が叫ばれる美容室で、従業員の定着化に成功した背景を見ていきましょう。

参考:美容師の働き方改革と休眠美容師の活用 ママさん美容師の活躍

対策前の組織課題

美容師業界では、免許保有かつ美容師経験はあるものの様々な理由で離職した”休眠美容師”が増加しています。人材を確保するためには、採用の強化のみならず現場復帰の推進が重要でしたが、美容師の勤務体系や職業柄なかなか上手くいかないことが課題でした。

離職防止の取り組み内容

株式会社レボルでは休眠美容師の現場復帰と主婦が働きやすい環境に着目し、「主婦が輝いて活躍できる美容室」をコンセプトにした美容室をオープンしました。その特徴は以下のとおりです。

  • 日曜日、月曜日、祝日を休日に設定
  • 勤務時間を8時半~17時に固定
  • 社会保険完備

離職防止の成果

主婦が働きやすい条件を整えることで、スーパーでパート勤務をしていた主婦の現場復帰を実現するなど、人材確保に成功しました。さらに、子育てをしている主婦やパート勤務の美容師でも一定水準の売上確保に成功し、事業成長と共に従業員の生活の安定化を実現した事例です。

離職防止を成功させるためのポイント

自社の離職防止のアイデアが浮かばない時は、他社の取り組みを参考にするのも一手です。しかし、離職防止を成功させるには、以下の手順で離職要因と施策を実行し続けることが重要になります。

  • アンケートやイグジットインタビューで現場の声を集める
  • 現場の声から自社の組織課題を把握する
  • 組織課題の改善に向けた施策を講じる
  • 効果測定

離職率の改善には年単位の時間がかかりますが、一つひとつの離職要因に合わせた対策を講じることで、確実に効果が現れるものです。

HR pentestで組織課題の解決に有効な施策を確実に実行

HR pentestは、退職者を中心とした従業員の本音から「現場で実際に何が起きているか?」を高い解像度で把握・分析することで、組織課題の解決や離職防止をサポートするツールです。以下のようなお悩みを抱えている方は、ぜひ一度資料をダウンロードしてみてください。

  • 離職要因の分析の仕方がわからない…
  • 退職者の本音の聞き出し方がわからない…
  • 課題が不明瞭で施策がわからない…
  • 給料が原因だと何もできない…
本音を引き出せる・イグジットインタビュー研修でスキルUP
・実務を通したトレーニング&フィードバック
解像度の高い面談記録・自動文字起こしでそのまま蓄積
・AIによる離職要因解析
・退職者の生の声から課題がわかる
施策につながる・定量×定性で効果的に分析
・在職者からも退職者からも不満を発見
・高い解像度で課題把握=施策につながる!
資料請求はこちら

実際にHR pentestを導入した企業様の事例は、以下の記事を参考にしてください。

まとめ:離職要因に合わせた対策で離職率を改善しよう

本記事では、離職防止の成功事例を業界別でご紹介しました。どの企業も自社の組織課題に合わせたユニークな取り組みを行うことで、離職率の改善を実現しています。

離職率の改善は採用や育成コストの軽減、従業員のモチベーション向上、企業のイメージアップなど、人材確保だけでなく様々なメリットをもたらします。成果が出るまでに時間はかかりますが、自社の離職要因となっている組織課題に合わせた対策を講じ続けることで、確実に効果が出るものです。

他社の離職防止の成功事例が気になっていた方は、ぜひ本記事を役立ててください。

\この記事をシェアする/

この記事を書いた人

AME&Company編集部

AME&Company
編集部

AME&Company編集部では、人事労務やマネジメントに関するお役立ち情報を発信しています。

【AME&Company株式会社について】
「うまくできるを仕組みにする」をパーパスに、挑戦するヒト・企業が抱えるお悩みをテクノロジーで解決する会社です。

HR pentestなら
組織の課題をなんでも解決!

ピッタリなプランをご提案

お見積り

エクセルで簡単計算

離職率計算ツール
ダウンロード

HR pentestがまるごとわかる

資料請求はこちら
資料請求はこちら
お見積り 離職率計算ツール
ダウンロード
資料請求