2026/05/11
離職対策辞めそうな社員の特徴は?前兆や引き止めのコツ、離職防止の対策も解説
「最近あの人、様子が変わったな…」「もしかして辞めるつもりかもしれない」退職を切り出されてからでは引き止めが難しいケースも多く、前兆の段階でいかに早く気づき、適切に対応できるかが極めて重要です。
本記事では、辞めそうな社員に共通する特徴・前兆をはじめ、引き止めに有効な取り組み、放置するリスク、離職を増やさないための組織的な対策まで解説しています。辞めそうな社員の見極めチェックリストも掲載していますので、ぜひ本記事をお役立てください。
従業員の離職率にお悩みの方へ
「本音の退職理由が聞き出せない」「退職分析の仕方がわからない」「具体的な施策が思い浮かばない」そんな課題をHR pentestが解決。
AIが従業員の本音から離職要因を分析し、誰もが確実に実行できる対策を導き出します。
-
自然言語AIによる人事データ分析
-
高精度な面談記録を自動作成
-
専門家監修の組織診断アンケート
- … And More
辞めそうな社員を放置するリスク
辞めそうな社員を放置することは、単に一人の人材を失うだけでは済みません。金銭的な損失から組織全体の崩壊リスクまで、企業経営に深刻な影響を及ぼします。
特に注意すべき3つのリスクについて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
- 採用&育成コストの損失
- 連鎖退職のリスク
- 他の社員のモチベーション低下
採用&育成コストの損失
社員一人が退職すると、代わりの人材を確保し、戦力化するまでに大きなコストが発生します。求人広告費や人材紹介会社への手数料といった採用コストは、一人当たり50〜100万円を超えるケースも珍しくありません。
さらに、入社後の研修費用や教育担当者の人件費、戦力化するまでの数ヶ月〜1年程度の期間も実質的なコストといえます。加えて、退職者が担っていた業務の引き継ぎや一時的な業務分担により、周囲の社員の生産性も低下します。
退職者の年収の半分から1.5倍に相当する損失が発生するともいわれており、経営への打撃は決して小さくありません。
連鎖退職の発生
一人の退職が引き金となり、複数の社員が次々と辞めていく連鎖退職は、企業にとって最も警戒すべき事態の一つです。特に影響力のある中堅社員や管理職が退職した場合、「あの人が辞めるなら自分も」という心理が広がり、組織全体に動揺が走ります。
また、退職者の業務が残された社員に分散されることで業務負荷が急増し、不満や疲弊が一気に表面化します。その結果、これまで退職を考えていなかった社員までもが転職を検討し始め、離職の連鎖が止まらなくなる事態に発展しかねません。
他の社員のモチベーション低下
社員の退職は、残された社員のモチベーションにも大きな影響を与えます。退職者の業務を引き継ぐことで業務量が増え、長時間労働や残業の常態化を招き、心身の疲弊につながります。
さらに、人材が定着しない状況が続くと「会社は社員を大切にしていない」という不信感が組織内に蔓延し、職場の雰囲気が悪化します。こうした状態を放置すれば、生産性の低下や新たな退職者の発生を招く悪循環に陥るため、早期の対応が欠かせません。
辞めそうな社員の特徴・前兆
退職を考えていて近いうちに辞めそうな社員には、行動や態度に共通したサインが現れます。早期に気づいて対応するためには、日頃から社員の変化を観察することが重要です。
辞めそうな社員によく見られる、代表的な6つの特徴・前兆を詳しく見ていきましょう。
- 勤怠に変化が現れる
- 業務へのモチベーションが低下している
- 周囲とのコミュニケーションが変化する
- 残業や休日出勤が急減する
- 身だしなみに変化が現れる
- デスク周りや私物を整理し始める
勤怠に変化が現れる
退職を考える社員は、勤怠面に変化が現れやすい傾向があります。時間に正確だった社員が遅刻や早退を繰り返すようになる、当日欠勤が増える、月曜や金曜に休む頻度が高くなるといった傾向が代表的です。
また、有給休暇を立て続けに取得する場合は、面接や企業見学に時間を充てている可能性もあります。普段のパターンと比較し、明らかな変化が見られる場合は注意深く観察しましょう。
業務へのモチベーションが低下している
退職を見据えて辞めそうな社員は、業務に対する熱量が目に見えて下がります。
会議での発言が減る、新しい提案やアイデアを出さなくなる、これまで積極的だった業務に消極的になるといった変化が現れます。また、業務上のミスや報連相の漏れが増える、納期への意識が緩くなるなど、仕事の質にも影響が出ることも珍しくありません。
「どうせ辞めるから」という気持ちの表れであり、組織への帰属意識が薄れているサインです。業績が安定していた社員に急な変化が見られる場合は、退職予兆を疑って早めに状況を確認しましょう。
周囲とのコミュニケーションが変化する
退職を考え始めた社員は、周囲との関わり方にも変化が表れます。これまで気軽に交わしていた雑談が減る、ランチや飲み会に参加しなくなる、チームの輪に入ろうとしなくなるといった距離感の変化が代表的です。
一方で、会社や上司への不満や愚痴が急に増えるケースもあれば、逆にこれまで意見を発信していた社員が急に発言しなくなる『諦めのサイン』が見られることもあります。いずれも組織への信頼や愛着が薄れている表れであり、心が会社から離れつつある重要な前兆と捉えるべきでしょう。
残業や休日出勤が急減する
これまで積極的に残業をしていた社員が定時退社するようになる、休日出勤を断るようになるといった変化も、退職予兆として注目すべきサインです。背景には、転職活動のために面接や企業研究の時間を確保したい、副業や資格取得の準備を進めたいといった事情がある場合が少なくありません。
もちろん、ワークライフバランスを意識した健全な変化である可能性もありますが、本人の様子や他のサインと併せて判断することが大切です。特に、それまで仕事熱心だった社員に急激な変化が見られる場合は、慎重に観察しましょう。
身だしなみに変化が現れる
身だしなみや服装の変化も、見逃せない退職の前兆です。これまで普段着やラフな服装で出社していた社員が、急にスーツやジャケットを着用する、髪型や眉毛を整えるようになる、清潔感を意識した装いに変わるといった変化は、面接を意識している可能性が高いといえます。
特に、有給を取得した日や早めに退社した日にこうした変化が見られる場合は要注意です。普段の服装と明らかに異なる装いが続くようであれば、転職活動が本格化しているサインかもしれません。
デスク周りや私物を整理し始める
退職を具体的に決意した社員は、デスク周りや私物を少しずつ整理し始めます。デスクの写真やマグカップなどの私物を持ち帰る、引き出しが整理されていく、参考書や資料を片付けていくといった行動は、最終段階に近い退職予兆です。
また、業務マニュアルや顧客リストなどの社内資料を個人で持ち出す動きが見られた場合は、情報漏洩の観点からも注意が必要です。この段階まで来た社員は引き止めが難しいケースも多いため、より早い段階での予兆把握が重要になります。
辞めそうな社員の見極めチェックリスト
辞めそうな社員を早期に察知するには、客観的な視点で日頃の様子を確認することが大切です。以下のチェックリストを活用し、自社・自部署の社員に当てはまる項目がないか確認してみましょう。
- □ 遅刻・早退・当日欠勤が以前より増えた
- □ 有給休暇を立て続けに取得している
- □ 積極的だった残業をしなくなり、定時退社や休日出勤の拒否が増えた
- □ 会議での発言や新しい提案が減った
- □ 業務上のミスや報連相の漏れが増えた
- □ 中長期のプロジェクトやキャリアの話題に消極的になった
- □ 雑談やランチ・飲み会への参加が減った
- □ 会社や上司への不満・愚痴が増えた、または逆に発言しなくなった
- □ 表情が硬くなり、同僚との接触を避けるようになった
- □ 服装や髪型に急な変化が見られる(スーツ着用など)
- □ デスクの私物を少しずつ持ち帰っている
- □ 業務マニュアルや顧客情報を持ち出す動きがある
判定の目安
0〜2個: 通常範囲 — 大きな問題はありませんが、継続的に様子を観察しましょう。
3〜5個: 要注意 — 退職を検討し始めている可能性があります。早めに1on1や面談を実施しましょう。
6個以上: 退職リスクが高い — 退職の意思が固まっている可能性が高いです。
チェック項目に該当した社員がいたとしても、必ず退職するとは限りません。家庭の事情や体調不良、プライベートの変化によって行動が変わるケースも多いため、項目の該当=退職確実と決めつけることは避けるべきです。
チェック項目が複数該当した場合は、まずは本人と信頼関係のある上司や人事担当者が、自然な形で対話の機会を設け、本音を引き出すことから始めましょう。
辞めそうな社員は引き止めるべき?
辞めそうな社員を引き止めるべきかどうかは、社員ごとに慎重に判断する必要があります。
優秀な人材や組織への貢献度が高い社員、後任の確保が難しい専門スキルを持つ社員であれば、積極的に引き止めるべきでしょう。一方で、業績や勤務態度に課題がある社員、本人のキャリアにとって転職が明確にプラスとなる社員の場合は、無理に引き止めることが本人にも組織にもマイナスに働くケースがあります。
重要なのは「全員を引き止める」ことではなく、退職の理由や本人の状況を丁寧に見極めた上で、組織にとっても本人にとっても最適な判断を下すことです。
辞めそうな社員を引き止める3つの取り組み
辞めそうな社員を引き止めるには、本人の状況や悩みに寄り添った対応が欠かせません。一方的な説得では根本的な解決にはつながらないものです。
辞めそうな社員の引き止めるために、どのような取り組みが有効なのか見ていきましょう。
- 1on1や面談で本音を引き出す
- 業務内容や働き方を調整する
- 待遇の見直しを検討する
1on1や面談で本音を引き出す
引き止めの第一歩は、社員が抱える本音の不満や不安を把握することです。多くの社員は「キャリアアップのため」「家庭の事情」など当たり障りのない理由を口にしますが、その背景には人間関係の悩み、評価への不満、将来への不安など別の要因が隠れているケースが少なくありません。
本音を引き出すには、業務報告の場ではなく、本人がリラックスして話せる1on1や個別面談の場を設けることが効果的です。「責める」「説得する」という態度を見せると本音は引き出せないため、共感的な姿勢で寄り添い、本人が安心して話せる関係性を築くことが重要です。
業務内容や働き方を調整する
業務量の偏りや業務内容のミスマッチ、働き方の柔軟性不足は、退職理由として頻繁に挙がる要素です。本音を把握した結果、業務面に課題があるとわかった場合は、働き方に対して具体的な調整を行いましょう。
また、リモートワークやフレックスタイム制度の導入、勤務時間の調整など、働き方そのものに柔軟性を持たせることも有効です。重要なのは、社員の声を受けて実際に動くことです。
待遇の見直しを検討する
給与や賞与、役職、評価制度への不満は退職理由の上位に挙がる要素であり、待遇面の見直しは引き止めの有効な手段の一つです。
ただし、退職を切り出されてから慌てて条件を提示する『カウンターオファー』には注意が必要です。一時的に引き止められたとしても、根本的な不満が解消されなければ数ヶ月〜1年以内に再び退職を検討するケースが多く、長期的な解決にはなりません。
待遇の見直しは、その場しのぎではなく、本人の貢献に見合った正当な評価として行うことが重要です。
辞めそうな社員を出さないための離職防止の対策
辞めそうな社員を個別に引き止めるだけでは、根本的な解決にはなりません。離職を防ぐには、社員が長く働き続けたいと感じられる組織づくりが不可欠です。
離職防止のために、企業が取り組むべき施策例をご紹介します。
- 人事制度・仕組みを整える
- 働きやすい職場環境を整える
- 組織風土・人間関係を改善する
人事制度・仕組みを整える
社員が自社で働き続ける動機を高めるには、評価・処遇・キャリア形成といった人事制度の整備が欠かせません。「正当に評価されていない」「将来のキャリアが見えない」といった不満は退職理由の上位に挙がる要素であり、制度面の課題が放置されている企業では離職率が高まる傾向にあります。
社員が納得感を持ち、長期的なキャリアを描ける制度設計が離職防止の土台となります。
働きやすい職場環境を整える
長時間労働、柔軟性のない働き方、休暇の取りにくさなどの労働環境の問題は、退職の直接的な引き金となります。特に、ライフステージの変化や価値観の多様化が進む中で、画一的な働き方しか認められない環境では、優秀な人材ほど離れていきやすくなります。
社員一人ひとりのライフスタイルや事情に応じた柔軟な働き方を支える環境を整えることが、定着率の向上につながるでしょう。
組織風土・人間関係を改善する
「人間関係」は退職理由の常連であり、特に上司との関係性は社員の定着に大きな影響を与えます。どれほど制度や環境が整っていても、組織内に不信感や不満が蔓延していれば、社員のエンゲージメントは下がり、離職へとつながります。
心理的安全性が確保され、社員同士が尊重し合える組織風土を醸成することが、離職防止の最も本質的な対策の一つです。
社員の本音×AI分析で本質的な離職対策『HR pentest』
HR pentestは、退職者を中心とした従業員の本音から「現場で実際に何が起きているか?」を高い解像度で把握・分析することで、組織課題の解決や離職防止をサポートするツールです。自然言語解析AIに加えて、専任担当者によるサポートも付けることができます。
以下のようなお悩みを抱えている方は、ぜひ一度資料をダウンロードしてみてください。
- 離職要因の分析の仕方がわからない…
- 退職者の本音の聞き出し方がわからない…
- 課題が不明瞭で施策がわからない…
- 給料が原因だと何もできない…

| 本音を引き出せる | ・イグジットインタビュー研修でスキルUP ・実務を通したトレーニング&フィードバック |
|---|---|
| 解像度の高い面談記録 | ・自動文字起こしでそのまま蓄積 ・AIによる離職要因解析 ・退職者の生の声から課題がわかる |
| 施策につながる | ・定量×定性で効果的に分析 ・在職者からも退職者からも不満を発見 ・高い解像度で課題把握=施策につながる! |
まとめ
本記事では、辞めそうな社員に共通する特徴・前兆をはじめ、引き止めに有効な取り組み、放置するリスク、離職を増やさないための組織的な対策まで網羅的に解説しました。
社員の退職は、ある日突然決まるものではなく、必ず何らかの前兆が現れます。引き止めの場面では、1on1や面談で本音を引き出し、業務内容や働き方の調整、待遇の見直しといった具体的な対応を本人の状況に応じて選択することが重要です。
しかし、個別の引き止め対応だけでは根本的な解決にはなりません。優秀な人材の流出を防ぎ、強い組織を築くために、本記事の内容を自社の状況に合わせて活用していただければ幸いです。








