2026/01/04
人材育成組織診断サーベイの質問項目例|回答分析のポイントや運用のコツも解説
組織診断サーベイにおける質問項目の設計は、組織課題や現場の本音を把握するための重要な工程です。しかし、どのような質問項目を設定すべきか迷ってしまう方も多いでしょう。
本記事では、組織診断サーベイで必ず設定すべき質問項目の例についてまとめました。組織診断サーベイの目的やメリットをはじめ、回答結果を分析する際のポイント、よくある課題、上手に運用するコツも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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組織診断サーベイとは?
まずは組織診断サーベイについて、概要や目的についてしっかりおさらいしておきましょう。
- 組織診断サーベイの意味
- 組織診断サーベイを実施する目的
- 組織診断サーベイが重要視される背景
組織診断サーベイの概要
組織診断サーベイとは、従業員へのアンケートを通じて、組織の状態や課題を可視化するための調査手法です。
エンゲージメント、上司・同僚との関係性、評価制度への納得感、業務負荷、心理的安全性など、個人の感覚や行動に関わる要素を定量・定性の両面から把握できます。近年では、人事施策の基礎データとして活用されるケースも増えています。
組織診断サーベイを実施する目的
組織診断サーベイを実施する主な目的は、組織が抱える課題を早期に発見し、改善につなげることです。
組織診断サーベイを実施することで、離職率の上昇やエンゲージメント低下といった結果が表面化する前に、従業員の不満や違和感といった兆候を把握できます。また、施策実施後の変化を測定することで、人事制度やマネジメント施策の効果検証にも活用可能です。
勘や経験に頼った判断から脱却し、データに基づいた意思決定を行うための土台として、組織診断サーベイは重要な役割を果たします。
組織診断サーベイが重要視される背景
組織診断サーベイが重要視される背景には、働き方や価値観の多様化があります。
終身雇用の崩壊やリモートワークの普及により、従業員のエンゲージメント管理は一層難しくなりました。加えて、人的資本開示の流れを受け、企業には「人材への投資状況」を客観的に示すことが求められています。
こうした環境下では、従業員の声を継続的に把握し、改善に活かす仕組みが不可欠です。その手段として、組織の現状を定点観測できる組織診断サーベイへの注目が高まっています。
組織診断サーベイを導入するメリット
組織診断サーベイを導入することで、企業は様々なメリットを得ることができます。代表的なメリットについて、詳しく見ていきましょう。
- 組織課題を可視化できる
- 従業員の本音を把握しやすくなる
- 人事施策の効果を検証できる
組織課題を可視化できる
組織診断サーベイを導入する最大のメリットは、これまで感覚的に捉えられていた組織課題を、データとして可視化できる点です。
部署や職種、年代ごとの回答を比較することで、どの領域に課題が集中しているのかを客観的に把握できます。「雰囲気が悪い」「若手が定着しない」といった曖昧な認識を、具体的な数値や傾向として示せるため、課題の優先順位付けや改善施策の検討がしやすくなります。
属人的な判断に頼らず、共通認識を持って組織改善に取り組める点が、組織診断サーベイの大きな価値です。
従業員の本音を把握しやすくなる
匿名性を担保した組織診断サーベイは、日常業務では表に出にくい従業員の本音を引き出す有効な手段です。
上司への不満や評価制度への違和感、業務量へのストレスなど、面談では言いづらい本音も、サーベイであれば率直に回答されやすくなります。こうした声を把握することで、問題が深刻化する前に対応でき、従業員との信頼関係構築にもつながります。
声を聞くだけで終わらせず、改善につなげる姿勢を示すことが、エンゲージメント向上にも寄与するでしょう。
人事施策の効果を検証できる
組織診断サーベイは、施策実施前後の変化を測定できる点でも有効です。
評価制度の改定やマネジメント研修、1on1ミーティングの導入など、人事施策が従業員にどのような影響を与えたのかを定量的に検証できます。感覚的な「うまくいっていそう」という判断ではなく、数値の変化として効果を把握できるため、次の打ち手の精度が高まります。
継続的にサーベイを実施することで、PDCAを回しやすくなり、人事施策全体の質向上につながるでしょう。
組織診断サーベイの質問項目例
組織診断サーベイの具体的な質問例を知ることで、自社の課題に合わせた設計や比較の軸を考える際に役立ちます。どのような設問を設けるべきか迷った際は、以下の項目を参考にしてください。
- エンゲージメントに関する質問項目
- キャリアに関する質問項目
- 人間関係に関する質問項目
- 労働条件に関する質問項目
- 働き方に関する質問項目
エンゲージメントに関する質問項目
エンゲージメントに関する質問は、従業員が仕事や組織に対してどの程度前向きな気持ちを持っているかを把握するための項目です。やりがいや組織への愛着、貢献実感は、日々のパフォーマンスや定着意向と密接に関係します。
表面的な満足度だけでなく、「どれだけ主体的に関わろうとしているか」を測ることが重要です。組織全体の傾向を見るだけでなく、変化を継続的に捉えることで、状態の良し悪しを判断しやすくなります。
キャリアに関する質問項目
キャリアに関する質問は、従業員が自身の成長や将来をどのように捉えているかを把握するために欠かせません。日々の業務が将来につながっていると感じられない状態が続くと、不安や不満が蓄積しやすくなります。
特に若手や中堅層では、キャリアの見通しが持てないことが離職につながるケースも少なくありません。成長機会や将来像が、従業員に適切に伝わっているかを確認する視点が重要です。
人間関係に関する質問項目
人間関係に関する質問は、職場の雰囲気や安心して働ける環境が整っているかを把握するための項目です。上司や同僚との関係性は、業務の進めやすさや心理的な負担に大きく影響します。
問題があっても本人が声を上げにくい領域であるため、サーベイを通じて実態を把握することに意味があります。
労働条件に関する質問項目
労働条件に関する質問は、給与や評価、待遇に対する納得感を把握するための項目です。制度そのものだけでなく、「どのように受け止められているか」を確認することが重要です。
内容に不満がある場合だけでなく、仕組みが十分に理解されていないことが原因で不満が生じているケースもあります。従業員の認識を把握することで、制度改善や説明の見直しにつなげやすくなるでしょう。
働き方に関する質問項目
働き方に関する質問は、業務量や働く環境、ワークライフバランスの実態を把握するために重要です。働き方の問題は、気づかないうちに負担が蓄積し、心身の不調や離職につながることがあります。
制度が整っていても、実際に活用できているかは別問題です。日常業務の中で無理が生じていないかを確認する視点として、欠かせない質問領域といえます。
組織診断サーベイの回答結果を分析する際のポイント
回答結果をただ眺めるだけでは課題の把握は不十分です。全体平均や属性別の傾向、過去結果との比較など、複数の視点から分析することで、組織課題の本質を捉え、改善策を効果的に検討できます。
組織診断サーベイの回答結果を分析する際のポイントについて、解説していきます。
- 全体平均だけで判断しない
- 属性別に傾向を比較する
- 数値の高低だけで結論を出さない
- 前回結果や定性データとあわせて見る
全体平均だけで判断しない
サーベイ結果を分析する際に注意したいのが、全体平均の数値だけで組織の状態を判断してしまうことです。平均値が高く見えても、一部の部署や層で大きな不満が隠れているケースは少なくありません。
平均はあくまで全体像を把握するための指標であり、課題の所在を特定するには不十分です。特定の設問で極端に低い回答が出ていないか、ばらつきが大きくないかといった視点を持つことで、見落としがちなリスクを把握しやすくなります。
属性別に傾向を比較する
組織診断サーベイの結果は、属性別に見ることで初めて意味を持つ場合があります。部署、職種、役職、勤続年数などで回答傾向を比較すると、どの層にどのような課題があるのかが見えてくるでしょう。
例えば、若手とベテランで評価制度への納得感に差がある場合、同じ制度でも受け止め方が異なっている可能性があります。全体では問題がなさそうに見える項目でも、特定の属性に偏った課題が潜んでいないかを確認することが重要です。
数値の高低だけで結論を出さない
サーベイ結果を数値だけで判断し、「高いから問題ない」「低いからすぐ改善が必要」と短絡的に結論づけるのは危険です。設問内容や組織の状況によっては、数値が高くても油断できないケースや、低くても一時的な要因によるものもあります。
また、数値の背景にある理由を考えずに施策を打つと、的外れな対応になりかねません。数値はあくまで現状を示すサインと捉え、背景や文脈を踏まえて解釈する姿勢が求められます。
前回結果や定性データとあわせて見る
組織診断サーベイ結果は単発で見るのではなく、過去の結果や定性データとあわせて分析することで、より実態に近い判断ができます。前回から数値が改善・悪化している項目は、組織内で何が起きたのかを振り返るきっかけになります。
また、面談内容や自由記述のコメントなどを参照することで、数値だけでは見えない具体的な課題が浮かび上がることもあります。複数の情報を組み合わせて分析することで、より納得感のある改善方針を描くことが可能です。
組織診断サーベイは意味ない?よくある課題
組織診断サーベイでよくある課題を理解することで、運用の改善につなげられます。現場から「意味ない」「無駄だと思う」と言われないためにも、具体的な課題についてしっかり把握しておきましょう。
- 結果が現場改善につながらない
- 回答率や正直な回答が低くなる
- 分析が属人的になってしまう
結果が現場改善につながらない
組織診断サーベイの結果が形だけになり、現場改善につながらないケースは少なくありません。数値を確認するだけで満足してしまうと、課題が明らかになっても具体的なアクションに結びつかず、従業員にとって「意味のない調査」となります。
特に改善計画を策定せず放置した場合、次回のサーベイでも同様の課題が繰り返され、従業員の信頼を損ねるリスクがあります。重要なのは、結果を起点に現場での改善施策に落とし込むことです。
回答率や正直な回答が低くなる
サーベイが形式化すると、従業員の回答率や正直な回答が低下し、結果の信頼性が損なわれることがあります。特に匿名性や回答の活用方法が不明瞭な場合、従業員は「本音を言っても意味がない」と感じやすくなります。
また、忙しい時期や業務負荷が高い状況では、回答を後回しにされることも多く、偏ったデータになりやすいです。高い回答率と信頼性を確保するためには、サーベイの目的や活用方法を周知し、回答しやすい環境を整えることが欠かせません。
分析が属人的になってしまう
サーベイの分析が特定の担当者や部署に依存してしまうと、解釈や課題把握が属人的になり、組織全体で活用しにくくなります。分析方法や指標の解釈が統一されていない場合、同じ結果でも担当者によって判断が異なり、改善施策の優先順位がぶれることもあります。
また、組織の課題を多角的に見る視点が欠けるため、施策が一部の課題に偏りやすくなるため要注意です。
組織診断サーベイを上手に運用するコツ
組織診断サーベイを効果的に活用するには、いくつかのコツがあります。どのようなポイントを意識すれば組織改善の実効性を高められるのか、コツを見ていきましょう。
- 現場に活用意図を丁寧に伝える
- 定期的にサーベイを実施して変化を追う
- 結果を改善につなげる仕組みを作る
- ツールを導入する
現場に活用意図を丁寧に伝える
組織診断サーベイを効果的に運用するには、実施目的や活用方法を従業員に丁寧に伝えることが重要です。「何のために回答するのか」「回答内容がどのように改善に反映されるのか」を明確に示すことで、回答率の向上や本音の取得につながります。
目的が不明瞭だと、形だけの回答や無回答が増え、結果の信頼性が低下します。事前説明や周知を徹底し、サーベイを組織改善に役立てる姿勢を共有することが大切です。
定期的にサーベイを実施して変化を追う
組織診断サーベイは一度実施して終わりではなく、定期的に実施することで効果が高まります。継続的にデータを取得することで、施策の成果や組織の変化を可視化でき、課題の兆候も早期に発見できます。
また、時間を置いた比較により、改善施策がどの程度浸透しているかを確認することも可能です。
結果を改善につなげる仕組みを作る
組織診断サーベイの結果をそのまま放置すると、形骸化し「意味がない調査」と感じられてしまいます。重要なのは、結果をもとに改善策を立案し、現場で具体的なアクションに落とし込む仕組みを作ることです。
部署ごとの課題に応じた改善計画やフォローアップの場を設定すると、従業員の納得感も高まります。定期的な振り返りや成果の共有を通じて、組織全体で改善サイクルを回すことがポイントです。
ツールを導入する
組織診断サーベイの運用効率を高めるには、紙やExcelだけでなく、専用のツールを活用するのも一つの方法です。ツールを使うことで集計・分析がスムーズになり、部署別や属性別の傾向も簡単に可視化できます。
また、匿名性の確保や回答リマインド機能などにより、回答率向上にも寄与します。
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まとめ
本記事では、組織診断サーベイで必ず設定すべき質問項目の例についてまとめました。
組織診断サーベイは、従業員の意識や職場環境を可視化し、組織改善に役立てるための有効な手段です。導入メリットを理解し、適切な質問設計と分析を行うことが欠かせません。
また、結果を放置せず改善に反映させる仕組みや、運用のポイントを押さえることで、サーベイの効果を最大化できます。形だけで終わらせず、組織課題の発見と改善サイクルに活用することが成功の鍵です。