2026/01/30
人材育成人事業務を効率化するには?改善事例やプロセス、課題も解説
人事業務を効率化したいと考えても、「何から手を付ければ良いか分からない」「業務が多すぎて改善の優先順位がつけられない」と悩む企業は少なくありません。実際、人事業務は採用・評価・育成・労務管理など幅広く、業務ごとに課題も異なります。
本記事では、人事業務を効率化するための方法やプロセスについて、解説しています。人事業務の効率化に取り組む際に直面しがちな課題、改善に成功した企業の事例、ツール選定のポイントも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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人事業務とは?
人事業務は組織の成長には欠かせない一方で、日常業務が多く煩雑になりやすい領域でもあります。まずは人事業務の全体像と、効率化が求められる背景を押さえましょう。
- 人事業務とは?
- 人事業務の内容
- 人事業務の効率化が重要な理由
人事業務の概要
人事業務とは、企業における「人」に関する業務全般のことです。採用や配置、評価、育成、労務管理などを通じて、従業員が安心して働ける環境を整え、組織の成果を最大化する役割を担います。
人事業務は単なる事務作業ではなく、経営戦略と密接に関わる重要な機能であり、近年は人的資本経営の観点からも注目されています。企業成長を支える基盤として、人事業務の質と効率性はますます重要になっているのです。
人事業務の内容
人事業務は、採用から入社後の定着・育成、評価、労務管理まで幅広い業務で構成されています。
| 採用 | 採用計画の策定、求人作成、応募者対応、入社手続き |
|---|---|
| 人材配置 | 配置計画の立案、異動・昇格対応、組織体制の調整 |
| 評価 | 人事評価の運用、評価面談支援、給与・賞与の決定 |
| 人材育成 | 研修企画・運営、OJT支援、キャリア開発施策 |
| 労務管理 | 勤怠管理、残業・有休管理、就業規則の運用 |
| 給与・社保 | 給与計算、社会保険・年末調整などの各種手続き |
| 従業員対応 | 相談対応、面談実施、職場環境改善の支援 |
各業務の特性を理解し、効率化すべき業務と注力すべき業務を切り分けることが、人事業務改善の第一歩となるでしょう。
人事業務の効率化が重要な理由
人事業務の効率化が重要な理由は、限られたリソースでより高い付加価値を生み出すためです。人事部門は慢性的な人手不足に陥りやすく、煩雑な事務作業に時間を取られると、採用力強化や人材育成などの戦略的業務に十分取り組めません。
業務を効率化することで、ミスや属人化を防ぎつつ、従業員体験や組織パフォーマンスの向上につながります。
人事業務を効率化する際に直面する課題
人事業務の効率化は多くの企業で取り組まれているテーマですが、様々な障壁が立ちはだかります。まずは、効率化の障害となる課題を整理し、何がネックになっているかを見ていきましょう。
- 業務が属人化している
- 紙やExcel中心の運用が多い
- 現場や経営層との情報連携が不十分
- 日常業務に追われて改善に時間を割けない
業務が属人化している
人事業務は担当者ごとの経験や判断に依存しやすく、業務が属人化しやすい分野です。採用対応や労務手続き、評価運用などが特定の人しか把握していない状態になると、引き継ぎに時間がかかり、担当者不在時に業務が滞るリスクが高まります。
また、業務内容がブラックボックス化すると、改善点が見えにくくなり、効率化も進みません。業務プロセスを可視化し、誰でも対応できる状態を整えることが、効率化の第一歩となります。
紙やExcel中心の運用が多い
人事業務では、申請書類や管理台帳などを紙やExcelで運用している企業も少なくありません。しかし、手入力や転記作業が増えることで、入力ミスや確認工数が発生しやすくなります。
さらに、ファイルが分散すると最新情報が分からなくなり、二重管理の原因にもなるものです。こうしたアナログ運用は、業務量が増えるほど非効率になりやすく、スピードや正確性を損ないます。
現場や経営層との情報連携が不十分
人事業務は人事部門だけで完結するものではなく、現場管理職や経営層との連携が欠かせません。しかし、情報共有の仕組みが整っていないと、評価基準の認識ズレや、採用・配置に関する意思決定の遅れが生じます。
また、従業員の声や現場課題が人事に十分に届かないことで、実態に合わない施策を進めてしまう可能性もあります。円滑な情報連携は、人事業務の効率化と質の向上の両面で重要です。
日常業務に追われて改善に時間を割けない
人事部門は、勤怠管理や給与計算、問い合わせ対応などの定常業務が多く、日々の対応に追われがちです。その結果、業務改善や仕組み化に取り組む余裕がなく、非効率な状態を放置してしまうケースも少なくありません。
本来注力すべき採用力強化や人材育成といった戦略的業務に時間を使えないことは、組織全体の成長機会を逃すことにもつながります。
人事業務を効率化する5つの方法
人事業務の効率化は、段階的な取り組みで進めるのが効果的です。実務ですぐに取り入れられる5つの方法をご紹介しますので、自社に合う手法を見つけましょう。
- 業務プロセスを可視化する
- 定型業務を標準化する
- 情報を一元管理する
- アウトソーシングを活用する
- AIや人事システムを活用する
1.業務プロセスを可視化する
人事業務を効率化するためには、まず現状の業務プロセスを可視化することが重要です。業務内容や手順が曖昧なままでは、無駄な作業や重複業務に気づけません。
採用や労務、評価などの業務を洗い出し、「誰が・いつ・何をしているのか」を整理することで、改善すべきポイントが明確になります。
2.定型業務を標準化する
人事業務の中には、毎月・毎年繰り返される定型業務が多く存在します。これらが属人化していると、担当者ごとに手順が異なり、ミスや確認工数が増えがちです。
業務手順やルールを明文化し、誰でも同じ品質で対応できる状態を作ることで、業務効率と安定性が向上します。標準化は、引き継ぎの負担軽減や業務改善のスピード向上にもつながります。
3.情報を一元管理する
人事関連の情報が紙や複数のExcelに分散していると、確認や更新に時間がかかり、最新情報が分からなくなる原因になります。情報を一元管理することで、データの検索性や正確性が向上し、業務スピードも改善されるでしょう。
また、現場や経営層との情報共有もスムーズになり、意思決定の迅速化にもつながります。
4.アウトソーシングを活用する
人事業務のすべてを社内で対応しようとすると、担当者の負担が大きくなりがちです。特に給与計算や社会保険手続きなどの専門性が高く、定型的な業務はアウトソーシングを活用することで、大幅な工数削減が期待できます。
社内リソースを戦略的な業務に集中させるためにも、外部活用は有効な選択肢の一つです。
5.AIや人事システムを活用する
近年は、AIや人事システムの進化により、人事業務の効率化が大きく進んでいます。勤怠管理や評価、面談記録の管理などをシステム化することで、手作業や集計作業を削減できます。
また、AIを活用すれば、データ分析や傾向把握を自動化し、より戦略的な人事施策の検討にもつなげられるでしょう。
人事業務を効率化するまでのプロセス
人事業務の効率化は、やることを決めるだけでは成功しません。現状の課題を整理し、優先順位をつけ、改善策を実行し、定着させるまでのプロセスが重要です。
人事業務の効率化を実現するためのステップについて、解説します。
- 現状の課題を洗い出す
- 優先順位を決めて改善対象業務を選定
- 業務改善施策やツール導入の実行
- 運用を定着させて継続的に見直す
現状の課題を洗い出す
人事業務を効率化するためには、まず現状の課題を正確に把握することが欠かせません。業務量が多い、ミスが発生しやすい、特定の担当者に依存しているなど、日々の業務の中に課題は潜んでいます。
業務内容や工数を洗い出し、「どこで時間がかかっているのか」「なぜ非効率なのか」を整理することで、改善の方向性が明確になります。この段階で課題を曖昧にしたまま進めると、効果的な効率化は実現できません。
優先順位を決めて改善対象業務を選定
すべての人事業務を一度に改善しようとすると、現場の負担が増えて取り組みが形骸化しがちです。そのため、課題を洗い出した後は、影響度や改善効果の大きさを基準に優先順位を決めることが欠かせません。
工数が大きい業務やミスが起こりやすい業務から着手することで、短期間でも成果を実感しやすくなります。小さな成功体験を積み重ねることが、効率化を継続させるポイントです。
業務改善施策やツール導入の実行
改善対象業務が決まったら、具体的な施策やツール導入を実行しましょう。業務フローの見直しや標準化、システム化など、課題に応じた方法を選択することが重要です。
ツール導入を目的化せず、「業務をどう変えたいか」を明確にしたうえで進めることで、現場への定着もスムーズになります。実行段階では関係者への共有や簡単なルール整備を行い、混乱を防ぐことも大切です。
運用を定着させて継続的に見直す
業務改善は、施策を実行して終わりではありません。新しい業務フローやツールが現場に定着しなければ、効果は一時的なものになります。
また、組織の変化に合わせて改善内容をアップデートすることで、効率化を継続できるでしょう。継続的な見直しが、人事業務の質と生産性を高めていきます。
人事業務の効率化に成功した改善事例
企業事例をもとに「どの課題をどう改善したか」「どのような効果が出たか」を確認し、自社の改善のヒントを得ましょう。
- 事例①面談工数を大幅削減し、人事面談の質と効率を両立
- 事例②現場の本音を可視化して本質的な離職対策へ
- 事例③人事業務の属人化と工数過多を解消
事例①面談工数を大幅削減し、人事面談の質と効率を両立
ALSOK東京株式会社では、全社員を対象に年2回実施する個別面談が大きな負担でした。特に、面談後の議事録作成に時間がかかり、本来の面談内容を正確に記録しきれない課題がありました。
そこで同社は、AIによる議事録自動作成・分析機能を備えた『HR pentest』を導入。録音データから高精度な議事録を生成し、重要ポイントの要約まで可能になったことで、面談関連業務の工数を大幅に削減しました。
その後は、面談内容の分析を通じて組織改善へつなげる体制づくりが進んでおり、担当者の負担軽減と面談の質向上を両立しています。
事例②現場の本音を可視化して本質的な離職対策へ
河村電器産業株式会社では、離職理由の分析に課題がありました。これまでは現場からの退職面談記録を基に分析していたものの、記載内容にばらつきがあり、実際の退職原因が把握しきれない状況でした。
そこで同社は、AIを活用した面談データ分析ツール『HR pentest』を導入し、退職面談の議事録作成と分析を自動化。従来は漠然としたキーワード記載にとどまっていた退職理由が、定量・定性を含む豊富な情報として可視化されたことで、課題把握の精度が飛躍的に向上しました。
分析結果は部門ごとの傾向分析や現場へのフィードバックに活用され、離職対策の確度を高めるだけでなく、組織改善施策の立案にもつながっています。AI活用によって本音データが得られるようになり、人事戦略の質とスピードが向上しました。
事例③人事業務の属人化と工数過多を解消
従業員数200名規模のA社では、人事業務の多くがExcelと紙で管理されており、給与計算や勤怠確認、入社手続きに毎月多くの工数がかかっていました。特に労務業務は特定の担当者に依存しており、繁忙期には残業が常態化していました。
そこでA社は、業務プロセスの洗い出しを行い、勤怠管理・従業員情報を人事システムに集約。あわせて業務マニュアルを整備し、標準化を進めました。
その結果、月間の人事業務工数を約30%削減。浮いた時間を採用強化や人材育成施策に充てられるようになり、組織全体の生産性向上にもつながりました。
人事業務効率化ツールの選び方のポイント
人事業務効率化のためにツール導入を検討する際、何を基準に選定しようか迷ってしまうこともあると思います。ツール選定で失敗しないためのポイントについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
- 自社の課題に合った機能が揃っている
- 現場が使い続けられる設計
- 導入後のサポート体制が充実している
自社の課題に合った機能が揃っている
人事業務効率化ツールは、機能が多ければ良いというものではありません。まずは自社の課題を明確にし、その課題を解決できる機能が揃っているかを確認することが重要です。
例えば、勤怠管理や給与計算の負担が大きい企業は「勤怠連携」「自動集計」「残業申請フロー」などが必要ですし、採用・面談業務が課題であれば「面談記録」「分析」「コメント共有」などが必須になります。
機能が不足すると運用が定着せず、逆に不要な機能が多すぎると現場が混乱するため、課題に対して最小限の機能で効果が出るツールを選ぶのがポイントです。
現場が使い続けられる設計
ツール導入の成功は、現場が「使い続けられるか」にかかっています。操作が複雑であったり、入力項目が多すぎると、現場の負担が増え、結局従来の運用に戻ってしまいがちです。
使い続けられる設計とは、画面の分かりやすさ、モバイル対応、入力の簡便さ、申請・承認の流れが直感的であることです。現場の声を拾いながら、負担を増やさずに業務改善できるツールを選ぶことが、効率化の定着につながります。
導入後のサポート体制が充実している
ツールを導入しても、運用が軌道に乗らなければ効果は出ません。そのため、導入後のサポート体制が充実しているかを重視する必要があります。
具体的には、導入支援の有無、操作や設定の問い合わせ対応、運用改善の提案などが挙げられます。特に人事業務は法改正や制度変更が頻繁に発生するため、運用の変更に迅速に対応できる体制があると安心です。
AI分析×面談記録で人事業務を効率化『HR pentest』
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まとめ
本記事では、人事業務を効率化するための方法やプロセスについて、解説しました。
人事業務の効率化は、単に作業を減らすだけでなく、属人化の解消や情報共有の改善、戦略的業務に注力できる体制づくりにつながります。まずは現状の課題を洗い出し、優先順位をつけて改善対象を選定することが重要です。
業務プロセスの可視化・標準化や、情報の一元管理、必要に応じたアウトソーシングやAI・人事システムの活用を組み合わせることで、効率化を実現できます。適切なツール選定と運用定着を進め、継続的に見直すことで、組織全体の生産性向上と従業員満足度向上が期待できるでしょう。

