2025/12/03
人材育成【質問例あり】カジュアル面談で聞くことは?進め方や注意点も解説
カジュアル面談は、選考前に企業と候補者がお互いを理解するための大切な機会です。しかし、「候補者に何を聞くべきだろう」「質問してはいけないこともあるだろう」と悩む人事担当者も少なくありません。
本記事では、カジュアル面談で人事が候補者に聞くべき、質問例についてまとめました。候補者からのよくある逆質問やその回答例、聞いてはいけないNG質問の例、カジュアル面談の進め方についても解説しています。
カジュアル面談の実施に課題感を抱えていた方は、ぜひ本記事をお役立てください。
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カジュアル面談とは?意味や目的について
まずはカジュアル面談を成功させるには、実施する目的や必要な理由をしっかり把握しておくことが欠かせません。まずはカジュアル面談の概要について、詳しく見ていきましょう。
- カジュアル面談の意味と概要
- カジュアル面談を行う目的
- カジュアル面談が重要な理由
カジュアル面談の意味と概要
カジュアル面談とは、選考要素を強く持たず、企業と候補者が相互理解を深めるために行う柔軟なコミュニケーションの場のことを指します。通常の面接とは異なり、合否を判断するものではなく、職務内容や働く環境などについてフラットに話せることが特徴です。
応募の意思が固まる前の段階で実施されることが多く、企業は自社の魅力を伝えつつ候補者の志向を把握できます。
カジュアル面談を行う目的
カジュアル面談の主な目的は、候補者に企業理解を深めてもらい、応募・入社への意欲を高めてもらうことです。また、人事や現場担当者が候補者の価値観・キャリア志向を把握し、選考に進むべきかの判断材料を得る役割もあります。
候補者にとっては企業の実態を知ることで、正しい意思決定がしやすくなるなど、双方にとってメリットの大きいプロセスです。
カジュアル面談が重要な理由
採用競争が激化する中、早期の関係構築は企業にとって重要な施策です。カジュアル面談は、候補者の応募前段階で接点を持つことで、自社への興味を高めてもらい、選考辞退を防ぐ効果があります。
カジュアル面談は企業ブランドの向上にも寄与するなど、戦略的な採用活動には欠かせない取り組みです。
カジュアル面談で聞くことは?人事側の質問例
カジュアル面談では、履歴書だけでなく候補者の価値観や志向を自然に引き出す質問が重要です。人事が実際に使える質問例をカテゴリ別に紹介し、会話を広げるポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
- キャリア志向に関する質問
- スキルに関する質問
- 働き方や価値観に関する質問
- 転職理由や現職に関する質問
- 入社後の役割に関する質問
- 希望条件に関する質問
- 応募意欲に関する質問
キャリア志向に関する質問
カジュアル面談では、候補者が将来どのようなキャリアを描いているのかを把握することで、企業側との方向性の一致を確認できます。
キャリア志向は仕事内容の適性だけでなく、成長スピードやモチベーションの源泉を見極める重要な材料です。選考色を出しすぎず、候補者自身の価値観や理想のキャリア像を自然に引き出す質問を用いることで、双方が納得感のあるコミュニケーションを構築できます。
スキルに関する質問
スキルに関する質問は、選考ではない前提を保ちながら、候補者が得意とする領域や扱える技術を把握するために行います。実績だけでなく、どのような場面でスキルを発揮してきたか、今後どのスキルを伸ばしたいかといった志向も重要な判断材料です。
スキルセットがチームやポジションとどれほどフィットするか、候補者自身が自己理解を深める機会にもなります。
働き方や価値観に関する質問
候補者の働き方や価値観を理解することは、入社後のミスマッチを防ぐために非常に重要です。働くうえで何を大切にしているのか、どのような環境やチームで力を発揮しやすいのかを知ることで、候補者に最適なポジションや役割を検討できます。
また、企業側のスタンスや文化も伝えやすいため、相互理解が進むテーマです。
転職理由や現職に関する質問
候補者の転職理由は、キャリア上の課題や不満、環境面で求めているものを知る手がかりとなります。現職での役割や業務内容を把握することで、強みや志向をより深く理解できるようになるでしょう。
ただし、カジュアル面談では詮索にならないよう注意し、候補者が安心して話せる問いかけ方を意識することがポイントです。
入社後の役割に関する質問
候補者が入社後どのような役割に興味があるかを確認することで、チームへの配置や期待値のすり合わせが可能になります。企業側からも想定ポジションやミッションを共有しながら会話すると、働くイメージを具体化しやすくなります。
早期離職を防ぐためにも、この段階でギャップの有無を確認することは重要です。
希望条件に関する質問
希望条件の確認は、早い段階でミスマッチを回避するために欠かせません。年収・働く場所・勤務形態などの条件面だけでなく、働き方の優先順位を聞くことで、候補者が何を求めているのかが明確になります。
ただし、圧迫感のない柔らかな聞き方を意識し、候補者が正直に話せる空気を作ることが重要です。
応募意欲に関する質問
応募意欲に関する質問は、候補者がどの程度企業に興味を持っているのかを把握するためのものです。気になるポイントや懸念などを聞くことで、企業側は情報提供やフォローアップの方向性を定めやすくなります。
無理に意欲を引き出すのではなく、率直な気持ちを共有してもらう姿勢が信頼につながります。
カジュアル面談で避けるべきNG質問例
つい聞きたくなる質問でも、プライバシーや思想、評価に関わる内容はNGです。候補者が委縮したり、法的リスクにつながる可能性があります。
カジュアル面談ではどのような質問を避けるべきか、具体例を交えながら安心して面談を進めるコツを紹介します。
- NG:プライバシーに踏み込む質問
- NG:思想やライフステージに関わる質問
- NG:過度に評価的な質問
NG:プライバシーに踏み込む質問
カジュアル面談で家族構成や個人の収入状況、恋愛や生活に関わる話題など、プライバシーに踏み込みすぎる質問は避けるべきです。これらは業務適性とは直接関係がなく、企業側の印象低下やハラスメントリスクにつながる恐れがあります。
また、候補者が委縮して本音を話せなくなるなど、カジュアル面談本来の目的にも反します。業務に関係のない私的な情報は決して深掘りしない姿勢を徹底しましょう。
- ご家族はどんな職業をされていますか?
- 休日は誰と過ごしていますか?
- 家計状況や生活レベルについて教えてください。
NG:思想やライフステージに関わる質問
宗教・政治・結婚・出産などのパーソナルな価値観に踏み込む質問は避けるべきです。これらの話題は個人の尊厳に深く関わるため、少しの質問でも候補者に不快感や偏見を抱かせる恐れがあります。
企業は候補者の人生設計を左右するようなテーマに踏み込まず、仕事に関連する会話にとどめることが重要です。
- 結婚や出産の予定はありますか?
- どの政党を支持していますか?
- 宗教的な信仰はありますか?
NG:過度に評価的な質問
カジュアル面談は選考ではなく相互理解を目的としているため、過度に評価を促す質問や圧迫感のある問いかけはNGです。「なぜ成果が出なかったのか?」などの追及調の質問は、候補者の緊張を高め、面談が形式的な選考として受け取られてしまいます。
候補者が本音を話しにくくなり、企業側も正確な情報が得られなくなるなど、双方にとってデメリットが発生します。
- なぜ前の仕事で成果を出せなかったのですか?
- うちの会社で活躍できる自信はありますか?
- この求人の競合企業と比べて、当社の弱みは何だと思いますか?
カジュアル面談でよくある逆質問の回答例
候補者からの逆質問は、関心や志向を知る貴重な機会です。仕事内容や職場環境、キャリアパスなど、候補者の疑問に的確に答えることで信頼感を高められます。
よくある逆質問と回答例について解説していきます。
- 仕事内容に関する逆質問
- 職場環境に関する逆質問
- キャリアパスに関する逆質問
- 組織文化や制度に関する逆質問
仕事内容に関する逆質問
候補者が仕事内容について質問するのは、自身の経験やスキルがどのように活かせるかを確認したい意図があります。特にカジュアル面談では、求人票だけでは分からない具体的な業務内容や期待役割を知りたいというニーズが高まります。
企業側としても、仕事内容の詳細を率直に説明することで、候補者とのミスマッチを防ぎやすくなります。
職場環境に関する逆質問
職場環境に関する質問は、候補者が「どんな人と、どんな環境で働くのか」を知りたいという自然な関心から生まれます。メンバーの雰囲気、上司のスタイル、コミュニケーションの頻度などは、求人情報では把握しづらく、働きやすさを左右する重要な要素です。
カジュアル面談では、候補者の不安を解消するためにも、実際の職場の雰囲気を具体的に共有することが信頼構築につながります。
キャリアパスに関する逆質問
候補者がキャリアパスを質問するのは、成長機会や将来のロールがどれだけ期待できるかを知りたいためです。カジュアル面談では、選考前の段階で企業の評価制度や昇進の流れ、スキルアップのサポート体制を把握することで、長期的に働ける環境かどうか判断しやすくなります。
企業側も、どのようなキャリアを歩んでほしいのかを説明することで、互いの方向性を合わせる機会となります。
組織文化や制度に関する逆質問
組織文化や制度についての質問は、候補者が会社の価値観や働き方が自分に合うかどうかを確かめる重要なポイントです。組織の雰囲気、意思決定のスピード、コミュニケーションの取り方、福利厚生制度などは、実際に働いたときの満足度に直結します。
カジュアル面談では、企業側が具体的な事例を交えて説明することで、候補者の安心感や納得感を高めることができます。
カジュアル面談の上手な進め方
カジュアル面談をより有意義な時間にするには、質問例を考えておくだけでなく、当日の流れをイメージしておくことも大切です。面談をスムーズに進め、候補者との相互理解を最大化するためのポイントを、ステップごとに解説します。
- リラックスした雰囲気を作る
- 自己紹介と企業説明
- 候補者への質問
- 候補者からの逆質問に答える
- 面談内容を整理して次のアクションを共有
1.リラックスした雰囲気を作る
カジュアル面談の成功には、まず候補者が安心して話せる雰囲気づくりが欠かせません。硬すぎる形式や圧迫感のある質問は避け、軽いアイスブレイクから始めると効果的です。
また、オンライン面談ではカメラ・音声の確認や環境の配慮を行うことで、候補者が緊張せず自然に話せる空気を作れます。リラックスした雰囲気は本音の会話を引き出し、相互理解の質を高めるポイントです。
2.自己紹介と企業説明
面談の冒頭では、面接官自身の簡単な自己紹介と企業説明を行いましょう。候補者に安心感を与えると同時に、企業文化や事業内容、ミッションなどを具体的に伝えることで理解を深められます。
短時間でポイントを押さえつつも、質問を交えながら双方向の会話にすることが重要です。
3.候補者への質問
候補者への質問では、キャリア志向やスキル、働き方、価値観などを幅広く引き出すことが目的です。選考色を出さず、あくまで相互理解のために質問する姿勢を意識しましょう。
オープンエンドな質問や具体例を求める質問を組み合わせると、候補者の考え方や強みを自然に理解できます。質問の順序や話の広げ方を工夫することで、面談の流れもスムーズになります。
4.候補者からの逆質問に答える
候補者からの逆質問は、関心や志向を理解する手がかりになります。具体的な業務内容、職場環境、キャリアパス、制度など、候補者の疑問に丁寧に答えることが重要です。
回答はできるだけ具体例を交え、正直かつ分かりやすく伝えることで信頼感が生まれます。また、逆質問の回答を通じて、企業の魅力や働き方の特徴を候補者に伝えられる機会でもあります。
5.面談内容を整理して次のアクションを共有
面談の最後には、話した内容を簡単に整理し、次のアクションを候補者に伝えます。例えば、選考ステップの案内や追加資料の送付など、面談後の流れを明確に示すことで候補者の不安を減らせます。
また、面談で得た情報は社内で共有し、今後のフォローや選考に活かすことが重要です。
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まとめ
本記事では、カジュアル面談で人事が候補者に聞くべき、質問例についてまとめました。
カジュアル面談は、企業と候補者の相互理解を深める場として重要です。質問の内容や進め方を工夫することで、候補者の本音を引き出し、入社後のミスマッチを減らせます。
また、逆質問に丁寧に答えることで信頼感を高めることも可能です。事前準備とリラックスした雰囲気づくりを意識し、双方にとって有意義な面談を目指しましょう。

