隠れた従業員の本音が浮き彫りに!現場の声が反映される組織体制へ

左から:人事部 井戸様、弊社代表 吉村
河村電器産業株式会社は、国内での配電業界のパイオニアとして創業100年の実績を誇る企業です。
リテンションマネジメントに取り組む中で、特に退職理由の分析に課題感を持ってHR pentestの導入を推進された、人事部の井戸さんにお話を伺いました。
わずかな情報を頼りに悪戦苦闘

—— 導入の背景について教えてください。
井戸さん:もともと弊社のリテンションマネジメントにおける現状把握のフローでは、まず現場から退職面談の面談記録を共有してもらっていたんです。ですが、その面談記録は内容にばらつきが多く、真因がわからないものも多くありました。
結果、後から人事で面談して確認することもありましたが、実際に話を聞くと記録とは全く違う退職理由が出てくることもちらほら。常々「今のフローに意味はあるのだろうか⋯?」と思っていましたね。
その一方で、退職者の分析は必ず必要だと思っていたんです。なので、充分な分析ができていない現状には課題感がありました。
—— 導入の決め手は何でしたか?
井戸さん:一番の決め手は、退職理由をリテンションマネジメントに活かせる点ですね。様々な領域に特化した人事管理システムがあると思うのですが、退職面談にフォーカスしたものは珍しいのではないでしょうか。
ここ最近、社内で30代後半〜40代の退職者が目立ち始めていたんです。振り返ると、若手を対象とした教育・キャリアサポートの面からのリテンション施策は講じていたものの、中間層へのアプローチは疎かでした。
HR pentestを通じて、退職理由の分析結果を踏まえた確実性の高いリテンション施策を講じたいです。
隠れていた退職者の声を浮き彫りに

—— まだ導入して間もないですが、変化はありましたか?
井戸さん:特に大きな変化としては、退職面談で得られる情報量の違いを実感しています。面談記録をパッと見ただけで「凄いな!」と思えましたね。
従来の面談記録は退職理由の欄に『給与』や『通勤の問題』とだけ記載されているものが多く、何もわからない状態でした。もちろん、中には詳細を記載してくれる人もいたんですが。
それに比べて、HR pentestを導入してからの面談記録は情報量が多く、有益性の高いリアルなデータになっていると感じました。導入してすぐに施策に繋げられたのも良かったです。
—— それは良かったです!今後はどのように活用したいですか?
井戸さん:部門ごとの傾向把握や分析を、より効率化していきたいです。まだ導入して間もないのですが、ある程度HR pentestにデータが蓄積されれば可能になると思います。
また、現場の部門長等に離職の現状を伝える際に、客観的な視点を取り入れた説明ができると思いますので、活用していきたいですね。
現場の声が反映される組織体制を目指して
—— HR pentestに期待する機能はありますか?
井戸さん:今後のステップで要望が出るかもしれませんが、現状は満足しています。
大きなシステムの話ですと、蓄積した人事データを様々な課題に対してスムーズに活かせると嬉しいですね。あと、使い方や活用方法で知りたいことがあれば、検索できる機能があればより良いと思います。
—— 参考にさせて頂きます!最後に今後の取組を教えてください。
井戸さん:データを蓄積するだけではなく、現場へのフィードバックに繋げたいと考えています。
過去に従業員サーベイを実施したこともあったのですが、大きな組織変革や施策には繋げられず、一部の問題のある事象の解決しかできていなかったと思います。
今後は定期的に分析して、何が課題なのかを洗い出したうえで、現場へフィードバックされる仕組みを作っていきたいですね。