2026/11/02
離職対策休職者面談とは?人事や管理職が聞くべき質問例や注意点も解説
従業員の休職が決まったとき、「どのように面談を進めればよいのか」「何を聞いて良くて、何を聞くべきではないのか」と悩む方は少なくありません。休職者面談での対応は、本人の回復やスムーズな復職を左右するだけでなく、対応を誤ると再休職や労務トラブルにつながるおそれもあります。
本記事では、休職者面談の概要や重要性、実施するタイミングをはじめ、タイミング別の質問例や基本的な進め方、人事・管理職が注意すべきポイントを解説します。休職者への対応に不安がある方は、ぜひ参考にしてください。
従業員の離職率にお悩みの方へ
「本音の退職理由が聞き出せない」「退職分析の仕方がわからない」「具体的な施策が思い浮かばない」そんな課題をHR pentestが解決。
AIが従業員の本音から離職要因を分析し、誰もが確実に実行できる対策を導き出します。
-
自然言語AIによる人事データ分析
-
高精度な面談記録を自動作成
-
専門家監修の組織診断アンケート
- … And More
休職者面談とは?
休職者面談とは、病気やけがなどで休職する、または休職中の従業員と企業が、体調や今後の見通しを確認するために行う面談です。
休職者面談と聞くと産業医面談を思い浮かべる方も多いですが、実際には人事や管理職が対応する場面も少なくありません。健康状態や就業可否の判断は産業医、手続きや業務調整は人事・管理職というように、役割を分担して進めることが大切です。
| 担当者 | 主な役割 |
|---|---|
| 産業医 | 健康状態の確認、就業可否・復職可否に関する医学的な意見 |
| 人事 | 休職・復職の手続き、休職期間や給与などの制度説明、休職中の連絡窓口 |
| 管理職(上司) | 業務の引き継ぎ、職場での業務調整、復職後の業務内容や配慮の検討 |
休職者面談が重要な理由
休職者面談は、休職中の従業員の状況を確認するだけの場ではありません。休職者面談が重要とされる、主な理由について解説します。
- 回復と円滑な復職を支えるため
- 再休職や離職を防ぐため
- 企業の安全配慮義務を果たすため
回復と円滑な復職を支えるため
休職中の従業員は、体調への不安に加え「職場に迷惑をかけている」「戻る場所はあるのか」といった気持ちを抱えがちです。定期的な面談で会社とのつながりを保ち、制度や今後の流れを伝えることで、安心して療養に専念しやすくなります。
また、回復の状況を段階的に把握しておけば、復職時期の見極めや受け入れ準備を無理なく進められ、スムーズな職場復帰につながります。
再休職や離職を防ぐため
休職の背景に職場環境や業務量の問題がある場合、原因を把握しないまま復職させると、再び体調を崩してしまう恐れがあります。面談を通じて休職に至った経緯や本人の希望を確認し、業務内容や働き方を調整することで、再休職のリスクを下げることが可能です。
さらに、本人が「会社は自分を気にかけてくれている」と感じられれば復職への意欲が高まり、休職をきっかけとした離職の防止にもつながります。
企業の安全配慮義務を果たすため
企業には、従業員が安全かつ健康に働けるよう配慮する「安全配慮義務」があります。休職者の状態を十分に確認しないまま復職させ、症状が悪化した場合、この義務への違反を問われる可能性があります。
休職者面談で体調や就業上の配慮事項を確認し、内容を記録として残しておくことは、企業が適切に対応した証拠にもなり、復職判断をめぐる労務トラブルの予防に役立つでしょう。
休職者面談を行う主なタイミング
休職者面談は一度で終わるものではなく、休職に入る前〜復職後まで段階的に実施するのが一般的です。タイミングごとに目的や担当者が異なるため、全体の流れを把握しておきましょう。
| タイミング | 主な目的 | 主な担当者 | 頻度の目安 |
|---|---|---|---|
| 休職に入る前 | ・休職制度の説明 ・業務の引き継ぎ ・連絡方法の確認 | 人事/管理職 | 休職決定時に1回 |
| 休職中 | ・回復状況の把握 ・会社とのつながりの維持 | 人事/産業医 | 月1回程度 ※本人の体調に合わせる |
| 復職の検討時 | ・復職可否の判断 ・復職後の働き方のすり合わせ | 産業医/人事/管理職 | 復職の申し出後に1〜数回 |
| 復職後 | ・体調や業務への適応状況の確認 ・再休職の予防 | 管理職/産業医 | 復職後しばらくは月1回程度 |
なお、休職直後は心身の回復を最優先すべき時期です。面談や連絡の頻度は本人の体調に合わせて調整し、負担にならないように配慮することが欠かせません。
また、復職後も一定期間は面談を続け、再休職の兆候がないかを確認することが大切です。
【質問例】休職者面談で聞くことは?
休職者面談で聞くべきことは、面談のタイミングによって異なります。休職に入る前、休職中、復職を検討する時、復職後の4つのタイミングに分けて、人事や管理職が聞くべき質問例を紹介しますので、本人の状態に合わせて取捨選択しながら活用してください。
- 休職に入る前に聞くこと
- 休職中に聞くこと
- 復職を検討する時に聞くこと
- 復職後に聞くこと
休職に入る前に聞くこと
休職前の面談では、休職中に安心して療養できるよう、業務の引き継ぎや連絡方法、手続きなどを本人と確認しておきます。体調が優れない中での面談になるため、要点を絞って短時間で終えられるよう配慮しましょう。
なお、病名や症状の詳細を上司が深く聞き出すことは避けましょう。また、休職期間や給与、傷病手当金などの説明は口頭だけでなく書面でも渡しておくと、本人が後から落ち着いて確認できます。
休職中に聞くこと
休職中の面談では、回復の状況を把握するとともに、本人が会社とのつながりを感じられるようにすることが目的です。療養が最優先の時期のため、復職を急かすような質問は避け、体調や生活リズムを中心に確認しましょう。
回復の度合いは日によって波があるため、一度の面談で判断せず、継続的に様子を見ることが大切です。本人の負担が大きい場合は、面談時間を短くしたり、オンラインやメールでのやりとりに切り替えたりするなど、柔軟に対応しましょう。
復職を検討する時に聞くこと
復職を検討する段階では、本人の回復状況と復職への意欲を確認し、復職後の働き方をすり合わせます。主治医の診断書や産業医の意見を踏まえたうえで、本人の希望と職場の受け入れ体制の両面から判断することが大切です。
本人が早く戻りたいと焦っている場合、実際の回復が追いついていないこともあります。また、休職の原因が職場にある場合は、業務量や人間関係などの環境調整もあわせて検討しましょう。
復職後に聞くこと
復職後の面談では、体調の変化や職場への適応状況を確認し、再休職を防ぐことが目的です。復職直後は本人が無理をしやすいため、上司が中心となって定期的に声をかけ、小さな変化にも早めに気づけるようにしましょう。
体調が安定してきたら、業務量や配慮の内容を段階的に見直していきます。ただし、本人の「大丈夫です」という言葉だけで判断せず、勤怠や業務の様子もあわせて確認しましょう。
休職者面談の基本的な進め方
休職者面談を実りあるものにするには、その場の対応だけでなく、事前の準備や面談後のフォローまで含めて進めることが大切です。休職者面談を進める際の基本的な流れを、4つのステップに分けて解説します。
- 事前準備を行う
- 面談の冒頭で目的と所要時間を伝える
- 本人の話を傾聴し、状況を確認する
- 面談後の対応を行う
1.事前準備を行う
面談の前に、休職に至った経緯や前回の面談内容、主治医の診断書などを確認し、聞くべきことを整理しておきましょう。産業医や上司など関係者と事前に情報を共有しておくと、同じ質問を繰り返して本人の負担を増やすことを防げます。
また、日時や場所、対面かオンラインかといった面談の方法は、本人の体調や希望に合わせて調整します。対面の場合は、周囲に話を聞かれない個室を用意するなど、安心して話せる環境を整えることが大切です。
2.面談の冒頭で目的と所要時間を伝える
休職者面談の冒頭では、「今日は体調の確認と、今後の連絡方法について話したいと思います」のように、面談の目的を伝えましょう。
休職者は「何を言われるのだろう」「退職を勧められるのでは」と不安を抱えていることも少なくありません。目的を最初に伝えることで、本人が安心して面談に臨めます。
あわせて「30分ほどを予定しています」と所要時間を伝え、途中で体調が悪くなった場合は遠慮なく中断して良いことも伝えておくと、本人の負担を和らげられます。
3.本人の話を傾聴し、状況を確認する
休職者面談では、面談者が一方的に話すのではなく、本人の話に耳を傾けることを意識しましょう。話をさえぎったり、すぐに助言や評価をしたりせず、相づちを打ちながら本人のペースで話してもらうことが大切です。
本人が答えにくそうな質問は無理に聞き出さず、「話せる範囲で大丈夫です」と伝えましょう。健康状態について詳しい判断が必要な場合は、産業医につなぐことも検討します。
4.面談後の対応を行う
休職者面談の最後には、次回の面談日程や連絡方法、それまでに会社側と本人がそれぞれ行うことを確認しておきましょう。面談後は、日時や話した内容、決まった事項を記録として残します。記録は今後の対応方針を検討する際に役立つほか、企業が適切に対応したことを示す資料にもなります。
なお、記録した内容を産業医や上司に共有する場合は、本人の同意を得たうえで、必要な範囲にとどめることが大切です。
休職者面談で人事・管理職が注意すべきこと
休職者面談では、何気ない言動が本人の回復を妨げたり、思わぬ労務トラブルにつながったりすることがあります。人事・管理職が休職者面談を行う際に、注意すべきポイントをしっかり押さえておきましょう。
- 医学的な判断に踏み込まない
- 復職や退職を急かす発言をしない
- 個人情報の取り扱いに注意する
医学的な判断に踏み込まない
本人を心配するあまり、病名や症状、治療内容などを細かく聞き出そうとするのは避けましょう。本人にとって話したくない内容である場合も多く、精神的な負担を与えてしまう恐れがあります。
人事・管理職が確認するのは、業務や働き方に関わる範囲にとどめ、健康状態の評価や就業可否の判断は、産業医や主治医の意見をもとに行いましょう。判断に迷う場合は、早めに産業医に相談することが大切です。
復職や退職を急かす発言をしない
「いつ頃戻れそう?」「みんな困っているよ」といった言葉は、面談者に悪気がなくても、本人にとっては大きなプレッシャーになります。焦りから無理に復職し、再休職につながるケースも少なくありません。
また、「このままだと戻る場所がないかもしれない」といった発言は、退職を促していると受け取られ、退職勧奨やハラスメントとしてトラブルに発展するおそれもあります。
個人情報の取り扱いに注意する
病歴や心身の状態に関する情報は、特に慎重な取り扱いが求められます。面談で得た情報は、「上司には業務調整に必要な内容のみ伝える」のように、共有する相手と範囲を必要最小限に絞りましょう。
また、面談記録は施錠できる場所やアクセス制限をかけたフォルダで管理し、誰でも閲覧できる状態にしないことが大切です。
従業員の本音×AIで休職率を改善『HR pentest』
HR pentestは、退職者を中心とした従業員の本音から「現場で実際に何が起きているか?」を高い解像度で把握・分析することで、組織課題の解決や離職防止をサポートするツールです。自然言語解析AIに加えて、専任担当者によるサポートも付けることができます。
以下のようなお悩みを抱えている方は、ぜひ一度資料をダウンロードしてみてください。
- 離職要因の分析の仕方がわからない…
- 退職者の本音の聞き出し方がわからない…
- 課題が不明瞭で施策がわからない…
- 給料が原因だと何もできない…

| 本音を引き出せる | ・イグジットインタビュー研修でスキルUP ・実務を通したトレーニング&フィードバック |
|---|---|
| 解像度の高い面談記録 | ・自動文字起こしでそのまま蓄積 ・AIによる離職要因解析 ・退職者の生の声から課題がわかる |
| 施策につながる | ・定量×定性で効果的に分析 ・在職者からも退職者からも不満を発見 ・高い解像度で課題把握=施策につながる! |
まとめ
本記事では、休職者面談の概要や重要性、実施するタイミングをはじめ、タイミング別の質問例や基本的な進め方、人事・管理職が注意すべきポイントについて解説しました。
休職者面談は、休職前から復職後まで段階的に行い、従業員の回復と円滑な復職を支えるための重要な取り組みです。タイミングごとに確認すべきことは異なるため、本人の体調に配慮しながら、目的に合った質問を選ぶことが欠かせません。
また、医学的な判断は産業医に任せ、人事・管理職は業務調整や環境づくりを担うなど、役割を分担して進めましょう。









