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【目的別】目標設定のフレームワーク10選|選び方や具体例、ポイントも解説

目標設定のフレームワークは種類が多く、それぞれ得意とする用途が異なります。目標を具体化したいのか、行動を洗い出したいのか、組織全体で管理したいのかによって、選ぶべきフレームワークは変わるものです。

本記事では、目的別に選べる早見表とあわせて、SMARTの法則やOKRなど目標設定に役立つフレームワークを活用例付きで解説します。複数のフレームワークを組み合わせる方法など、活用する際のポイントも紹介しますので、個人やチームの目標設定にお役立てください。

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目標設定のフレームワークとは?

目標設定のフレームワークとは、目標を立てる際の考え方や手順を型として整理したものです。「何を目標にするか」「どう具体化するか」「どう進捗を管理するか」といった検討をあらかじめ決められた枠組みに沿って進められるため、誰でも一定の質の目標を立てやすくなります。

フレームワークを活用すると、目標が具体的になり、達成までにやるべきことが明確になります。また、上司と部下が同じ基準で目標を確認できるため、目標のすり合わせや進捗管理、評価もスムーズに行えるでしょう。

目標設定のフレームワークにはさまざまな種類があり、それぞれ得意とする用途が異なります。すべてを使う必要はなく、目的に合ったものを選んで活用することが大切です。

【目的別】目標設定フレームワークの選び方

目標設定のフレームワークは、それぞれ得意とする用途が異なります。まずは以下の早見表で、自分の悩みや目的に近いものを探してみましょう。

フレームワーク活用シーン向いている対象
SMARTの法則目標が曖昧で、達成したか判断しにくい個人・チーム
ベーシック法初めて目標を立てる、何から決めればよいかわからない個人
三点セット法目標は決まったが、達成手段が定まらない個人
HARDゴール目標に対して意欲が湧かない個人
マンダラチャート目標達成に必要な行動が思いつかない個人
KPIツリー大きな目標を日々追う指標に落とし込みたいチーム・組織
MBO個人の目標を人事評価と結びつけたい組織
OKR挑戦的な目標を組織全体で共有して追いたい組織
SWOT分析何を目標にすべきか方向性が定まらないチーム・組織
PDCAサイクル立てた目標が形骸化し、振り返りができていない個人・チーム・組織

MBOやOKRは制度として組織全体で運用するため、導入に準備が必要です。迷った場合は、次のように目的から選ぶのがおすすめです。

  • 個人の目標を立てたい:まずベーシック法やSMARTの法則で、具体的な目標を立てる
  • チームの目標を立てたい:SWOT分析で方向性を決め、KPIツリーで行動指標に分解する
  • 組織で目標管理したい:評価と連動させるならMBO、挑戦的な目標を共有するならOKRを検討する

目標設定に役立つフレームワーク10選

目標設定に役立つ代表的なフレームワークを10個紹介します。それぞれの特徴や使い方に加えて、営業職の半期目標を題材にした簡単な活用例もあわせて解説しますので、自分の目的に合うものを見つける参考にしてください。

  • ①SMARTの法則|目標を具体化する
  • ②ベーシック法|基本の型で目標を立てる
  • ③三点セット法|達成手段まで明確にする
  • ④HARDゴール|意欲が高まる目標をつくる
  • ⑤マンダラチャート|必要な行動を洗い出す
  • ⑥KPIツリー|目標を指標に分解する
  • ⑦MBO|目標を人事評価と連動させる
  • ⑧OKR|挑戦的な目標を組織で追う
  • ⑨SWOT分析|目標の方向性を決める
  • ⑩PDCAサイクル|振り返りと改善を続ける

①SMARTの法則|目標を具体化する

SMARTの法則は、目標が具体的で達成可能な内容になっているかを確認するためのフレームワークです。1981年にジョージ・T・ドラン氏が論文で提唱した考え方で、以下の5つの要素の頭文字を取っています。

  • Specific(具体的):誰が読んでも同じ内容と理解できるか
  • Measurable(測定可能):数値などで達成度を測れるか
  • Achievable(達成可能):努力すれば達成できる水準か
  • Relevant(関連性):チームや組織の目標とつながっているか
  • Time-bound(期限):いつまでに達成するかが決まっているか

5つの要素に照らして目標を見直すことで、曖昧な目標を「何を、どこまで、いつまでに」が明確な目標に整えられます。目標設定の基本として、個人・チームを問わず幅広く活用できるフレームワークです。

SMARTの法則の具体例

  • 見直し前:新規顧客を増やす
  • 見直し後:チームの売上目標達成に向けて、9月末までに新規顧客との契約を12件獲得する

見直し前の目標では、どれだけ増やせば達成なのかが判断できません。SMARTの法則に沿って数値と期限を加え、チーム目標とのつながりを明確にすることで、進捗を確認しやすい目標になります。

②ベーシック法|基本の型で目標を立てる

ベーシック法は、目標設定の基本となる考え方を4つのステップにまとめたフレームワークです。以下の順番で項目を埋めていくだけで目標の骨組みができるため、目標設定に慣れていない人や新入社員でも取り入れやすいのが特徴です。

  • 目標項目:何に取り組むのか
  • 達成基準:どの状態になれば達成とするのか
  • 期限:いつまでに達成するのか
  • 達成計画:どのように進めるのか

まずはベーシック法で目標の型をつくり、慣れてきたら他のフレームワークで精度を高めていくという使い方もおすすめです。

ベーシック法の具体例

  • 目標項目:新規顧客の獲得
  • 達成基準:新規契約を12件獲得する
  • 期限:9月末まで
  • 達成計画:毎月20件の新規アポイントを獲得し、商談の進捗を週1回確認する

③三点セット法|達成手段まで明確にする

三点セット法は、「テーマ」「達成レベル」「達成手段」の3つをセットで設定するフレームワークです。目標を立てる際、「何を、どこまで」は決めても「どうやって」が曖昧なままになることは少なくありません。

  • テーマ:何に取り組むのか
  • 達成レベル:どの水準を目指すのか(数値や状態で示す)
  • 達成手段:目標を達成するために具体的に何をするのか

三点セット法では達成手段まで具体的に決めるため、目標を立てた直後から行動に移しやすくなります。

三点セット法の具体例

  • テーマ:新規顧客の開拓
  • 達成レベル:9月末までに新規契約を12件獲得する
  • 達成手段:既存顧客への紹介依頼を毎月5件行う/展示会で獲得した見込み客に1週間以内に連絡する

④HARDゴール|意欲が高まる目標をつくる

HARDゴールは、目標に対する感情面やモチベーションを重視したフレームワークです。アメリカのコンサルタントであるマーク・マーフィー氏が提唱したもので、以下の4つの要素の頭文字を取っています。

  • Heartfelt(心からの):心から達成したいと思えるか
  • Animated(鮮明な):達成した姿を具体的にイメージできるか
  • Required(必要不可欠な):今取り組むべき必要性があるか
  • Difficult(困難な):挑戦しがいのある水準か

SMARTの法則が目標を「正しく」整えるのに対し、HARDゴールは目標に「熱意」を持たせる点が特徴です。目標は立てたものの、本人が前向きに取り組めていない場合に役立ちます。

HARDゴールの具体例

  • Heartfelt:担当エリアで一番頼られる営業担当になりたい
  • Animated:顧客から「あなたに相談したい」と指名で声がかかる状態
  • Required:チームの売上目標達成には、今期の新規開拓が欠かせない
  • Difficult:前期実績の8件を大きく上回る、新規契約12件に挑戦する

⑤マンダラチャート|必要な行動を洗い出す

マンダラチャートは、3×3の9マスを使って目標達成に必要な要素や行動を洗い出すフレームワークです。中心のマスに目標を書き、その周囲8マスに目標達成に必要な要素を書き出します。

さらに、8つの要素それぞれを中心に置いた9マスをつくり、具体的な行動まで落とし込んでいきます。

大谷翔平選手が高校時代に活用していたことでも知られており、目標達成までにやるべきことを網羅的に整理したい場合に適しています。

マンダラチャートの具体例(中心の9マス)

紹介営業の強化商品知識の習得提案資料の改善
見込み客の獲得新規契約12件(9月末)商談スキルの向上
行動量の確保顧客理解の深化時間管理

この後、たとえば「行動量の確保」を中心にした9マスをつくり、「毎日10件電話する」「週3件の訪問枠を確保する」のように具体的な行動を書き出していきます。

⑥KPIツリー|目標を指標に分解する

KPIツリーは、最終的な目標であるKGI(重要目標達成指標)を、その達成に必要なKPI(重要業績評価指標)に分解し、ツリー状に整理するフレームワークです。大きな目標を「何の数字をどれだけ伸ばせばよいか」に落とし込めるため、日々追うべき指標が明確になります。

また、目標が未達になりそうなときに、どの指標がボトルネックになっているかを把握しやすい点もメリットです。数値で成果を測りやすい営業やマーケティングなどの部門で、チームの目標設定に活用されています。

KPIツリーの具体例

  • KGI:9月末までに新規契約12件
    ・商談件数:40件
      ・新規アポイント数:月20件(6か月で120件)
      ・商談化率:約33%
    ・成約率:30%

上記の例では、新規契約12件を「商談件数×成約率」に分解しています。成約率が伸び悩んでいる場合は提案内容の改善、商談件数が足りない場合はアポイント獲得の強化というように、打ち手を判断しやすくなります。

⑦MBO|目標を人事評価と連動させる

MBO(Management by Objectives)は、「目標管理制度」とも呼ばれ、従業員一人ひとりが設定した目標の達成度をもとに評価を行う仕組みです。経営学者のピーター・ドラッカー氏が提唱した考え方で、日本でも多くの企業が人事評価制度として取り入れています。

MBOでは、組織の目標をもとに上司と部下が話し合って個人の目標を決め、期中の進捗確認を経て、期末に達成度を評価します。本人が目標設定に関わるため主体性を引き出しやすく、評価の基準も明確になる点が特徴です。

MBOの具体例

  • 期初:部門目標「売上前年比120%」を踏まえ、上司と部下が「期末までに新規契約12件」と合意する
  • 期中:月1回の面談で進捗を確認し、必要に応じて行動計画を見直す
  • 期末:達成件数に加え、取り組みのプロセスも含めて評価する

⑧OKR|挑戦的な目標を組織で追う

OKR(Objectives and Key Results)は、「目標(Objectives)」と「主要な成果(Key Results)」を組み合わせて設定するフレームワークです。

Objectiveには「どうなりたいか」を示す定性的で意欲的な目標を、Key Resultsにはその達成度を測る数値指標を2〜5個程度設定します。全社・チーム・個人のOKRをつなげて共有するため、組織全体で同じ方向を目指しやすくなります。

また、あえて高い目標を設定し、達成率60〜70%程度を目安とするのが一般的です。そのため、MBOのように達成度をそのまま評価に結びつけない運用が推奨されています。

OKRの具体例

  • Objective:担当エリアで「新規顧客から選ばれる営業チーム」になる
  • Key Result 1:新規契約を15件獲得する
  • Key Result 2:既存顧客の紹介経由の商談を20件創出する
  • Key Result 3:提案から契約までの平均期間を60日から45日に短縮する

⑨SWOT分析|目標の方向性を決める

SWOT分析は、自社やチーム、自分自身の現状を4つの視点から整理するフレームワークです。

  • Strengths(強み):内部の強み
  • Weaknesses(弱み):内部の弱み
  • Opportunities(機会):外部環境のプラス要因
  • Threats(脅威):外部環境のマイナス要因

SWOT分析自体は目標を立てるためのものではありませんが、現状を整理することで「強みを活かせる領域」や「優先して克服すべき課題」が見えてきます。何を目標にすべきか方向性が定まらないときに、最初のステップとして活用すると効果的です。

SWOT分析の具体例

プラス要因マイナス要因
内部強み:既存顧客との関係が良好で紹介を得やすい弱み:新規見込み客へのアプローチが少ない
外部機会:業界全体でDX化ニーズが高まっている脅威:競合が低価格のサービスを投入している

この分析から、「既存顧客からの紹介を活用し、DX化ニーズのある企業を中心に新規開拓を進める」といった目標の方向性を導き出せます。

⑩PDCAサイクル|振り返りと改善を続ける

PDCAサイクルは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の4つのステップを繰り返し、業務を継続的に改善していくフレームワークです。もともとは品質管理の分野で生まれた考え方ですが、現在では目標管理にも幅広く活用されています。

目標は立てただけでは形骸化しやすく、達成のためには定期的な振り返りと軌道修正が欠かせません。PDCAサイクルを取り入れることで、目標に向けた行動を振り返る習慣が身につき、達成の確度を高められます。

PDCAサイクルの具体例

  • Plan:毎月20件の新規アポイントを獲得し、月2件の契約を目指す
  • Do:見込み客への電話や紹介依頼を計画どおりに実施する
  • Check:月末にアポイント数と契約数を確認し、目標との差や原因を分析する
  • Action:商談につながりにくい場合は、トークや提案資料を見直して翌月の計画に反映する

目標設定フレームワークを活用する際のポイント

目標設定のフレームワークは、ただ当てはめるだけでは十分な効果を得られません。目的に合わない使い方をすると、かえって目標設定に時間がかかったり、形骸化したりすることもあります。

フレームワークを効果的に活用するための、ポイントを押さえておきましょう。

  • 目的に合うフレームワークを絞り込む
  • 必要に応じて複数を組み合わせる
  • 組織やチームの目標とのつながりを意識する
  • 定期的に目標を見直す

目的に合うフレームワークを絞り込む

目標設定のフレームワークは数多くありますが、すべてを使う必要はありません。多くのフレームワークを取り入れようとすると、目標を立てること自体が目的化し、肝心の行動に時間を割けなくなってしまいます。

まずは「目標が曖昧」「何をすればよいかわからない」など、自分やチームが抱えている課題を明確にし、それを解決できるものを1〜2個に絞って使いましょう。慣れてきたら、必要に応じて別のフレームワークを試していくのがおすすめです。

必要に応じて複数を組み合わせる

フレームワークはそれぞれ得意な用途が異なるため、目的に応じて組み合わせると目標設定の精度を高められます。

例えば、SWOT分析で現状を整理して目標の方向性を決め、SMARTの法則で具体的な目標に落とし込み、PDCAサイクルで進捗を振り返るといった使い方です。また、KPIツリーで分解した指標をMBOの個人目標に反映させる方法もあります。

「方向性を決める」「具体化する」「運用する」など、役割の異なるものを組み合わせるのがポイントです。

組織やチームの目標とのつながりを意識する

個人の目標がどれだけ具体的でも、組織やチームの目標とつながっていなければ、達成しても組織の成果には結びつきません。本人にとっても「何のための目標なのか」がわからず、意欲を保ちにくくなります。

個人の目標を設定する際は、上位の目標を確認したうえで、自分の役割として何に貢献できるかを考えることが大切です。上司は部下と目標をすり合わせる際に、組織の方針や期待する役割をあわせて伝えるようにしましょう。

定期的に目標を見直す

目標は立てて終わりではなく、定期的に進捗を確認し、必要に応じて見直すことが大切です。期初に立てた目標も、市場環境や業務内容の変化によって、途中で実態に合わなくなることがあります。

月1回など振り返りのタイミングをあらかじめ決めておき、計画どおりに進んでいるか、目標の水準は適切かを確認しましょう。ただし、メンバーが多い場合は、一人ひとりの進捗確認や目標の見直しに手間がかかりやすいため、仕組みやツールを活用して負担を減らす工夫も必要です。

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まとめ

本記事では、目標設定に役立つフレームワークを活用例付きで解説しました。

目標設定のフレームワークは、目標を具体化する、必要な行動を洗い出す、組織で管理するなど、それぞれ得意とする用途が異なります。すべてを使う必要はなく、目的に合うものを選び、必要に応じて組み合わせることが大切です。

また、目標は立てて終わりではなく、定期的な振り返りと見直しによって達成に近づきます。メンバーごとの目標の質のばらつきや進捗管理の負担が課題になる場合は、ツールを活用して運用を効率化するのも一つの方法です。

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この記事を書いた人

AME&Company編集部

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編集部

AME&Company編集部では、人事労務やマネジメントに関するお役立ち情報を発信しています。

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