HR pentest

KPIマネジメントとは?意味やメリット・デメリット、導入手順も解説

変化の激しい現代のビジネスでは、勘や経験だけに頼った目標管理では成果を出し続けることが難しくなっています。そこで改めて注目されているのが、目標達成までのプロセスを数値で管理するKPIマネジメントです。

本記事では、KPIマネジメントの意味やKGI・OKRとの違い、メリット・デメリット、導入手順、成功させるポイントまでわかりやすく解説します。「これからKPIマネジメントを取り入れたい」「今の運用を見直したい」という方は、ぜひ参考にしてください。

人事評価の業務負荷にお悩みの方へ

目標の進捗管理や面談の日程調整、人事データの蓄積、評価シートの作成など、人事評価には多くのノンコア業務が伴うもの。

次世代AI評価エージェントAYAは、こうしたノンコア業務を代行することで担当者様の負担を減らし、評価プロセスの品質を高めます。判断や対話といったコア業務に集中できる環境づくりを支援します。

  • チェック 自ら動くAIエージェント
  • チェック 評価業務を知っているAI
  • チェック 承認と対話は人が担う
  • … And More
AYA管理画面

KPIマネジメントとは?

KPIマネジメントは、目標達成に向けた進捗を数値で管理する手法として、多くの企業で取り入れられています。まずは意味や関連用語との違い、注目される背景を解説します。

  • KPIマネジメントの意味をわかりやすく
  • KGI・KSF・OKRとの違い
  • KPIマネジメントが注目される背景

KPIマネジメントの意味をわかりやすく

KPIマネジメントとは、組織の最終目標を達成するために、中間指標であるKPI(重要業績評価指標)を設定し、その進捗を管理・改善していく手法のことです。

たとえば「売上1億円」という目標に対し、「商談数」や「成約率」などの数値をKPIとして追いかけます。目標までの道のりを数字で見える化することで、今どこに課題があるのかを把握しやすくなり、チーム全員が同じ方向を向いて行動できるようになります。

KGI・KSF・OKRとの違い

KPIマネジメントを理解するうえで、KGI・KSF・KPIの関係を把握することは欠かせません。

用語意味例
KGI(重要目標達成指標)最終目標の達成度を測る指標年間売上○億円
KSF(重要成功要因)KGI達成に欠かせない要素新規顧客の獲得
KPI(重要業績評価指標)KGIまでの進捗を測る中間指標月間商談数○件
OKR(目標と主要な成果)挑戦的な目標で組織の方向性をそろえる手法新規契約数を前年比○%にする

まず最終ゴールであるKGIを決め、その達成に必要な要素(KSF)を洗い出し、KSFを数値化したものをKPIとして設定します。つまり「KGI→KSF→KPI」の順に落とし込むのが基本です。

一方、OKRはKPIと同じく目標管理に使われますが、挑戦的な目標を掲げる点が異なります。達成率100%を前提とするKPIに対し、OKRは60〜70%の達成で成功とみなします。

KPIマネジメントが注目される背景

KPIマネジメントが注目される背景には、ビジネス環境の変化があります。市場の変化が激しい現代では、勘や経験だけに頼った意思決定では成果を出し続けることが難しくなりました。

また、リモートワークの普及により社員の働きぶりが見えにくくなり、成果を客観的な数値で評価する必要性も高まっています。さらに、デジタルツールの発達で多くのデータを手軽に収集・分析できるようになったことも、データにもとづいて目標を管理するKPIマネジメントの導入を後押ししています。

KPIマネジメントのメリット・デメリット

KPIマネジメントは、目標達成に向けた取り組みを効率化できる一方で、運用の仕方によっては逆効果になることもあります。導入を検討する際は、両面を理解しておくことが大切です。

KPIマネジメントの主なメリットとデメリットを見ていきましょう。

KPIマネジメントがもたらすメリット

①目標達成までのプロセスが明確になる

KPIマネジメントでは、最終目標であるKGIを具体的な中間指標に分解するため、目標達成までに「何を」「どれだけ」やればよいかが明確になります。たとえば「年間売上1億円」という目標だけでは日々の行動に落とし込みにくいものの、「月間商談数50件」というKPIがあれば、今日やるべきことが見えてきます。

進捗も数値で確認できるため、目標とのズレに早い段階で気づき、軌道修正しやすくなる点もメリットです。

②組織全体の一体感が醸成される

KPIを設定すると、組織の目標が具体的な数値で示されるため、メンバー全員が同じゴールを共有しやすくなります。部署やチームごとに役割が異なっていても、それぞれのKPIが最終目標とどうつながっているかがわかれば、自分の仕事が組織の成果にどう貢献しているかを実感できるでしょう。

メンバーの主体性やモチベーションが高まり、組織としての一体感も生まれやすくなります。

③客観的な数値で評価できる

KPIマネジメントでは、成果を数値で測るため、上司の主観や印象に左右されない客観的な評価が可能になります。評価基準が明確になることで、メンバーの納得感も高まりやすいでしょう。また、KPIの達成状況を定期的に振り返れば、うまくいっている施策と課題のある施策を数字で切り分けられます。

感覚ではなくデータにもとづいて改善策を検討できるため、PDCAサイクルを効率よく回すことが可能です。

KPIマネジメントに伴うデメリット

①設定や運用に手間がかかる

KPIマネジメントを導入するには、KGIの設定からKSFの洗い出し、KPIへの落とし込みまで、多くの時間と労力が必要です。適切な指標を選ぶには業務への深い理解が求められます。設定を誤ると、成果につながらない行動を促してしまうおそれもあります。

また、導入後もデータの収集や進捗の確認、定期的な見直しが欠かせません。運用の負担が大きくなりすぎないよう、管理する指標の数を絞ったり、ツールを活用したりする工夫が必要です。

②数値達成が目的化しやすい

KPIはあくまで最終目標を達成するための手段ですが、運用を続けるうちに数値の達成そのものが目的になってしまうことがあります。たとえば「商談数」をKPIにした結果、成約の見込みが低い相手とも商談を重ね、件数は増えても売上につながらないといったケースです。

KPIが最終目標とどうつながっているのかを定期的に確認し、必要に応じて指標を見直すことが大切です。

③数値化しにくい業務が評価されにくい

KPIマネジメントは数値で成果を測る手法のため、数値に表れにくい業務が評価から漏れやすい点に注意が必要です。

たとえば、後輩の育成やチーム内のサポート、業務改善の提案などは、組織にとって重要であるにもかかわらず、KPIとして設定しにくい傾向があります。こうした貢献が評価されないと、メンバーが数値に直結する業務ばかりを優先し、チームワークが損なわれるおそれもあります。

定性的な評価とあわせて運用することが大切です。

KPIマネジメントはもう古い?

近年、OKRなど新しい目標管理手法が広がったことで、「KPIマネジメントはもう古い」「時代遅れ」という声も聞かれます。変化の激しい時代には、一度決めた指標を追い続けるKPIは柔軟性に欠けると考えられているためです。

しかし、KPIマネジメントが不要になったわけではありません。日々の業務の進捗管理や、着実な目標達成が求められる場面では、今も有効な手法です。挑戦的な目標にはOKR、確実に成果を積み上げたい業務にはKPIといったように、目的に応じて使い分けることが大切です。

KPIマネジメントの導入手順

KPIマネジメントを効果的に進めるには、正しい手順で導入することが大切です。最終目標から逆算してKPIを決め、運用しながら改善していく流れを押さえておきましょう。

  • KGIを設定し、現状とのギャップを把握する
  • KSF(重要成功要因)を洗い出す
  • KPIを設定する
  • KPIの目標値と運用ルールを決める
  • 進捗を確認し、定期的に見直す

1.KGIを設定し、現状とのギャップを把握する

最初に、組織として最終的に達成したい目標であるKGIを設定します。KGIは「売上を伸ばす」のようなあいまいな表現ではなく、「来期の売上を前年比○%にする」のように、期限と数値を明確にすることが大切です。

KGIを決めたら、現状とのギャップを把握しましょう。今の実績と目標の差がどれくらいあるのかを数値で確認しておくと、何をどれだけ増やせばよいのかが見えてきます。

2.KSF(重要成功要因)を洗い出す

次に、KGIを達成するために欠かせない要素である、KSFを洗い出しましょう。ステップ1で把握したギャップを埋めるには何が必要かを考えると、KSFを見つけやすくなります。

売上アップを目指す場合、KSFの例として以下が考えられます。

売上アップのKSFの例
  • 新規顧客の獲得
  • 既存顧客の単価アップ
  • 解約率の低下

KSFは多く挙げすぎると取り組みが分散してしまいがちです。効果の大きさや実現のしやすさをふまえ、優先度の高いものに絞り込みましょう。

3.KPIを設定する

KSFが決まったら、それぞれを数値で測れる指標に落とし込み、KPIとして設定します。

KSFKPIの例
新規顧客の獲得月間商談数、新規契約数
既存顧客の単価アップ顧客単価、アップセル件数
解約率の低下解約率、顧客満足度

KPIを選ぶ際は、自分たちの行動で改善できる指標であることが重要です。たとえば「市場の成長率」のように自社でコントロールできない数値は、KPIには向いていません。

4.KPIの目標値と運用ルールを決める

KPIを設定したら、それぞれの目標値を決めます。目標値はKGIから逆算して設定するのが基本です。

たとえば新規契約数を増やしたい場合、必要な契約数と過去の成約率から、どれくらいの商談数が必要かを計算可能です。このように数字をさかのぼっていくと、無理のない現実的な目標値を設定しやすくなります。

あわせて、測定の頻度や各KPIの担当者、データの集計方法といったルールを事前に決めておくことで、運用が属人化せず、組織全体でスムーズに進捗を管理できます。

5.進捗を確認し、定期的に見直す

KPIマネジメントは、設定して終わりではありません。決めたルールに沿って定期的に進捗を確認し、目標値に届いていないKPIがあれば原因を分析して改善策を実行します。

また、KPIそのものが適切かどうかも見直しましょう。KPIを達成しているのにKGIに近づいていない場合は、KPIの選び方が間違っている可能性があります。

KPIマネジメントを成功させるポイント

KPIマネジメントは、導入するだけで成果が出るわけではありません。指標の決め方や運用の仕方を誤ると、かえって現場の負担が増えてしまうこともあります。

KPIマネジメントを成功させるために押さえておきたい、4つのポイントを紹介します。

  • SMARTの法則を意識してKPIを設定する
  • KPIの目的をチーム全体に共有する
  • 定性的な評価も組み合わせる
  • ツールを活用して運用の負担を減らす

SMARTの法則を意識してKPIを設定する

KPIを設定する際は、「SMARTの法則」を意識すると、実行しやすく効果的な指標を立てやすくなります。SMARTとは、目標設定で押さえるべき5つの要素の頭文字をとったものです。

要素意味
Specific(具体的)誰が見ても同じ意味に理解できる
Measurable(測定可能)数値で達成度を測れる
Achievable(達成可能)現実的に達成できる水準である
Relevant(関連性)KGIの達成につながっている
Time-bound(期限)いつまでに達成するかが明確である

すべての要素を満たしているかを確認しながら設定することで、あいまいなKPIや達成の見込みがないKPIを防げます。

KPIの目的をチーム全体に共有する

KPIを達成するには、現場のメンバーが「なぜこの指標を追うのか」を理解していることが欠かせません。目的がわからないまま数値だけを追いかけると、KPIの達成そのものが目的になり、本来のゴールから外れた行動をとってしまう恐れがあります。

KPIを設定したら、KGIとのつながりや、その数値が組織の成果にどう影響するのかを丁寧に説明しましょう。定例会議などで進捗とあわせて目的を繰り返し伝えることで、メンバーの納得感や主体性も高まります。

定性的な評価も組み合わせる

KPIは数値で成果を測る指標のため、それだけで評価すると、数値に表れにくい貢献が見落とされてしまいます。公平な評価を行うには、KPIの達成度に加えて、定性的な観点も組み合わせることが大切です。

数値と定性の両面から評価することで、メンバーが数値に直結する業務だけに偏らず、チーム全体の成果を高める行動をとりやすくなります。

ツールを活用して運用の負担を減らす

KPIマネジメントでは、データの収集や集計、進捗の共有などに多くの手間がかかります。手作業での管理には限界があるため、ツールを活用して運用の負担を減らしましょう。

ツールを選ぶ際は、自社の規模や管理したいKPIに合っているか、現場のメンバーが無理なく使いこなせるかを確認することが大切です。

AIエージェント×人事評価『AYA』

AYAは人事考課を支援するAIエージェントです。

目標の進捗管理や面談の日程調整、人事データの蓄積、評価シート作成といったノンコア業務を代行し、負担を減らしながら人事評価プロセスの品質を引き上げます。判断や対話といったコア業務に集中できる環境を実現します。

以下のようなお悩みを抱えている方は、ぜひ一度資料をダウンロードしてみてください。

  • 目標設定が作業になりつつある…
  • 面談が評価や育成につながらない…
  • 評価基準がバラついている…
目標設定・目標ドラフト自動作成
・目標管理
・目標品質フィードバック
・提出の催促/進行管理
育成・対話・日程調整
・面談の自動議事録
・アジェンダ提案
・面談品質フィードバック
評価・評価ドラフト作成
・評価根拠データの自動蓄積
・評価分布の可視化
・目標/評価シート
・分析・アナリティクス
資料請求はこちら

まとめ

本記事では、KPIマネジメントの意味やKGI・OKRとの違い、メリット・デメリット、導入手順、成功させるポイントまでわかりやすく解説しました。

KPIマネジメントは、最終目標であるKGIから逆算してKPIを設定し、その進捗を数値で管理・改善していく手法です。目標達成までのプロセスが明確になる一方で、数値の達成が目的化しやすいといった注意点もあります。

導入する際は、SMARTの法則を意識してKPIを設定し、その目的をチーム全体に共有することが大切です。OKRとも目的に応じて使い分けながら、自社に合ったKPIマネジメントを実践していきましょう。

\この記事をシェアする/

この記事を書いた人

AME&Company編集部

AME&Company
編集部

AME&Company編集部では、人事労務やマネジメントに関するお役立ち情報を発信しています。

【AME&Company株式会社について】
「うまくできるを仕組みにする」をパーパスに、挑戦するヒト・企業が抱えるお悩みをテクノロジーで解決する会社です。

Case study

HR pentestの活用シーン

人事考課を支援するあなただけの秘書兼HRBP